妊娠していることが分かった時、仕事をしているママはうれしい気持ちになる半面、変化していく妊娠中や産後の生活の中で、今まで通りに働けるかなど、仕事に対して不安を感じてしまうのではないでしょうか?今回は、働きながら子育てをするママを助けてくれる、上手に活用したいさまざまな法律や制度についてご説明します。
出産するまで味方になってくれる制度
妊娠が分かったら、早めに職場の上司や総務などに報告をしましょう。会社には出産までママの体を守り、元気な赤ちゃんが産めるように助けてくれる仕組みがあります。正社員だけではなく、アルバイトやパート、契約社員も対象です。
ママに易しい仕事内容についての制度
妊娠中のママに悪い影響を与える、心身に負担の大きい仕事を減らすことができるので上手に利用しましょう。仕事内容に無理がないか、以下を確認してみてください。
- 重いものを扱う仕事や5メートル以上の高所での仕事は禁止されている。(労働基準法第64条の3)
- 申請すれば残業や休日出勤が免除される。(労働基準法第66条関係)
- 医者の指導のもとに、妊娠中の症状に応じた仕事の制限や勤務時間の短縮、休業などが希望できる。(男女雇用機会均等法第13条)
勤務時間や通勤時間についての制度
満員電車などの混雑、長時間労働や深夜の勤務は妊婦にとって大きな負担です。妊婦さんは以下の権利があります。
- 時間外労働や休日労働、22時~翌朝5時までの深夜業を拒否できる
(労働基準法第66条第2項および第3項) - 医者の指導のもとに、時差出勤や勤務時間の短縮などの、通勤時の負担を軽くするための方法を会社に申請することができる。(男女雇用機会均等法第13条)
仕事中の休憩や通院についての制度
妊娠中は疲れやすく、膝や腰にかかる負担が大きくなるので、なるべく休憩を取るようにしましょう。また妊娠中は定期的な妊婦検診を受け、しっかり現状確認をしておくことが大事です。
- 医者の指導のもとに休憩時間や捕食時間の追加、休憩時間の延長を会社に申請できる。(男女雇用機会均等法第13条)
- 勤務時間中でも、妊婦検診を受けに行くことが可能。(男女雇用機会均等法第12条)
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産前や産後に味方になってくれる制度
出産間近の妊娠後期は、ママの負担もさらに大きくなります。出産前の時期を大事に過ごせるように、また出産後の回復が順調になるように、産前・産後休業の制度があります。正社員だけではなく、アルバイトやパート、契約社員も対象です。
出産まで安心して過ごせる産前休業
- 出産予定日の6週間前~出産日まで休むことができる。(双子以上は14週間前)(労働基準法第65条第1項)
出産予定日は自然分娩(ぶんべん)の場合の予定日を指し、この日をもとに産前休業期間を逆算します。出産日は休業期間に含まれます。産前休業はママ本人の請求が条件であり、請求しなければ休まなくても構いません。
産後の体調回復に安心な産後休業
- 産後休業は出産日の次の日から8週間休むことができる(双子以上も同じ)。(労働基準法第65条第2項)
出産日の次の日から数えるため、出産日が遅れても産後休業の短縮はありません。この8週間は法律で出産後の労働者の就業を禁止しているため、本人の希望があっても働くことはできません。しかし6週間経過後の残りの2週間は、本人の希望と医者の許可がある場合のみ働くことが可能です。なお産後休業における出産とは、妊娠4カ月を過ぎる分娩を指し、死産や流産もそこに含まれます。
出産によって不当な扱いをされないための解雇制限
- 産前・産後休業の期間(産前6週間と産後8週間)とその後の30日間は解雇禁止。(労働基準法第19条)
突然の解雇は、生活する上で大きな支障が出ることもあります。労働者の保護のため、産前・産後休業から引き続き育児休業に入る場合は、一般的に産前・産後休業の期間はあまり意識されないようです。
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12歳サッカー小僧とうさぎ×2とハムスター×1のママです。毎日もふもふ癒されています。
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