この点にも配慮して!職住近接の注意点
心身ともに豊かに過ごせる職住近接。メリットばかりがクローズアップされがちですが、会社が近いゆえのデメリットもあります。職住近接を考える際には、注意点も配慮したうえで進めて行きましょう。
仕事とプライベートの区別がつきにくい
自宅と会社が近いと、家にいたり休日のときも、つい仕事のことを考えてしまうことが多くなるかもしれません。特に、自宅から会社が見える位置にあったり、買い物に行くと職場の人と会ってしまうような距離感だと、どこからが仕事でどこまでがプライベートかという線引きがしづらいものです。
また、職種によっては急な仕事の対応が必要な時に、呼び出される場合もあります。
同僚などのたまり場になる可能性が
例えば、同僚と仕事帰りに喫茶店に行こうという話になったとします。しかし、外食をするとどうしても余分なお金がかかりますので、「私の自宅が近くだからどうぞいらしてください」となるケースもあるでしょう。
ただ、これを何度か繰り返しているとそれが当たり前になり、同僚のたまり場となる可能性があるため注意してください。プライベートを充実させるために近くに住んでいるのに、これだと本末転倒になってしまいます。
場所によっては生活費が増えることも
すべてではありませんが、会社は利便性が高い場所に設立することが多いので、郊外よりも都心に集まる傾向にあります。
もしも、自分やパートナーの勤める会社が都心にあり、その近くに引っ越した場合は家賃などの生活費が今までよりも上がる場合が。経済的に十分にやっていけるなら大きな問題は生じないかと思いますが、職住近接したばかりに生活が苦しくなってしまうなら、今一度考え直した方が良いかもしれません。
おわりに
コロナ禍でテレワークが増えたといっても、週に数回は出社している人も多いでしょう。職住近接は、通勤時間の短縮やプライベートにゆとりを持たせるためには大きなメリットがあります。
しかし、仕事とプライベートの区別がつきにくくなったり、生活費が上がったりするなどの問題が生じる場合もありますので、自分たちにとって本当にメリットがあるのかをしっかりと考えたうえで、引っ越しを決めましょう。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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