シングルマザーの生活費を支援してくれる制度
1人で子どもを育て、生活費も工夫しながらやりくりする多くのシングルマザーたち。そんな彼女たちを支援する制度が、国には用意されています。これらの制度を知り、申請のうえで利用することで、少しでも生活にゆとりを持てるようになることが期待されています。
子どもが15歳になるまでもらえる児童手当
シングルマザーであるか否かは関係なく、子どもを持つすべての親が受給できるのが児童手当です。15歳の中学校卒業まで、子どもの年齢に応じて支給されます。3歳未満の子どもは月15,000円で、それ以降は月10,000円となります。(第2子までの支給額の場合)
しかし、児童手当には所得制限がありますので、親の収入が高額な場合は支給額が月5,000円で調整されています。
ひとり親に給付される児童扶養手当
児童扶養手当の受給は、シングルマザーを始めとする1人親世帯が対象です。この手当は子どもが18歳になるまで支給され、支給額は世帯収入によって異なります。
例えば、所得が87万円以下の世帯には月に43,160円、87万円~230万円未満なら月に10,180円~43,150円の支給がなされます。また、230万円以上の世帯の場合は支給されませんので、注意しましょう。(いずれも子ども1人の場合で令和3年時のもの)
ひとり親のための住宅手当もある
シングルマザーを含むひとり親で、賃貸に住んでいる人が対象となるのが住宅手当です。生活費の大半が家賃にかかる世帯も多いため、とても助かる支援のひとつだと言えます。家賃の一部を免除してもらえる制度ですが、世帯の収入によって支給額が異なる場合もあります。
また、自治体によっては制度自体がないこともあるため、まずは最寄りの市区町村へ問い合わせをしてみる方が良いでしょう。
おわりに
シングルマザーの生活費は、子どもを育てていくために十分ではないことが多いと言えます。また、雇用形態にも問題が残るのは事実ですが、生活費の中の固定費を見直したり、より良い職場を探したりすることで少しずつ改善させていくことは可能です。
なお、無理をし過ぎずに国の制度を利用しながら、生活の質を上げることも重要になります。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。
ピックアップ
福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。