育休延長を断られた?企業側の対策とは
最後に、育休延長を従業員から申請された場合、断れない代わりに企業側が行っている育休延長に関する対策について、詳しくお伝えします。育休延長は、企業側にとっても大きなダメージとなるため、色々と対策を行っている場合が多い印象です。
時間外労働の制限や転勤についての配慮
育休延長はそもそも仕事に復帰した際に、育児にかけられる時間に制限がついてしまうことへの不安から申請する事が多いですよね。こうした状況から、従業員が育休延長を申請した場合、企業側は断る事が出来ませんので、まずはこの不安を解消するという対策を行っている所が多くなってきています。
また、転勤に関しても同じことが言え、子どもが小さなうちは転勤について出来るだけの配慮をする企業も増えてきています。
子どもの看護休暇制度や深夜業の制限
子どもが小さなときは、突然熱を出す事も多く、休みを申請しやすい環境は従業員に安心感を与えます。企業側としても育休延長を申請されるよりも、子どもの看護休暇制度を導入した方が、結果的にどちらにとっても有益になる事が大きい事から、このような制度の充実に力を入れている企業も多いようです。
また、深夜業の制限も同様で、育休延長を検討している従業員に対して、深夜帯の業務を制限する動きもあります。
短時間勤務等の措置の検討
時間外労働や深夜業の制限等にも通じる部分ではありますが、育休延長を検討している従業員に対して、本来の勤務時間よりも短い時間での労働を許可する、短時間勤務の措置を導入している企業もあります。
残業を行わないで済むものや、定時よりも早めに退社できるなど、企業によって様々です。
おわりに
働きながら出産・育児をしたい従業員に対して、育休延長の申請を断る事は違法です。しかし、企業側としてもなるべく会社に復帰してもらいたいという思いも強い事から、最近では従業員にとって、育休延長以外で有益となる対策を取る企業が多い印象にあります。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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