割り切った態度をとることも重要となる
実母との関係を良好にするために、話し合い和解することだけが理想ではありません。血がつながっているという理由だけで、母親と仲良くできるなんてことはありませんし、人間なのですから好き嫌いがあるのは当然です。そんなときは、割り切った対処法を試してみるのも良いでしょう。
実母に何も期待しないでいること
母親と娘というものは、お互いに心のどこかで甘えや期待があるものです。「母親なのだから私の気持ちを分かってくれて当然」だと思ったことはありませんか?そのような甘えがあると、母親が期待通りにしてくれなかったときにイライラしてしまうことがあります。「母親だって一人の人間なのだから、自分の思い通りにはならない」ということを、あなたが理解しなければなりません。そう考えることで、母親から本当の意味で離れることができるのです。
自分と関係のない第三者に話してみる
友達や同僚など、自分や実母と何の関係もない第三者に、自分が母親に対してイライラしていることを話してみましょう。自分と母親の関係を客観的に見てもらうことで、今まで分からなかったことに気付くこともありますし、あなたの味方になってくれる人が現れることもあります。他にも、親子関係を克服するための本などを読むのもおすすめです。解決手段を知ることを目的にするのではなく、他人の意見を参考にすることで、自分自身の気持ちが楽になるはずですよ。
実母と同居の場合は別居も視野に入れる
実母と同居している場合は、家族に別居を提案してみるのも良いでしょう。別居する際の注意点としては、できるだけ同居している家から離れた場所を選ぶことが効果的。なぜなら、母親が頻繁に訪ねてきそうな距離であれば、また問題が再発することもあるからです。別居することで必然的に母親との距離ができ、相手のことを気にすることのない生活を送ることができるようになります。また、お互い冷静になることで自分を見つめ直し、寛大な気持ちになれるきっかけになるかもしれません。
おわりに
人によっては姑より難しい実母との関係。性格の不一致で実母との関係が良くないという人もいることでしょう。しかし、あなたの母親はたった一人しかいないのも事実です。まずは、今回ご紹介した対処法を実践して、少しずつ歩み寄ってみてください。そうすることで、お互いが最適な距離感を保ちながら、良好な親子関係を築いていくことができるようになれることでしょう。
ピックアップ
福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。