単身赴任か、家族で引っ越しか?地方に支店がある企業に勤めるサラリーマンや公務員は毎年春と秋にはドキドキしながら転勤辞令が出るのを待っています。夫婦共働きが当たり前の時代、夫の転勤に家族がついて行くかどうかは、簡単に結論が出ない問題です。単身赴任か、家族と一緒か?悩ましい家庭の問題について調べてみました。
パパの転勤で家族はどうする?
夫婦共働きが当たり前といっても、まだまだ男女の賃金格差は大きく、家庭の収入の多くを父親に依存している家庭が大半です。大企業になればなるほど、転勤を命じられる割合が多く、国家公務員になると全国規模で頻繁に転勤辞令が出ます。家庭の事情によっては、パパだけの単身赴任を選ぶ場合と、家族で引っ越しをする場合があるでしょう。それぞれのメリット・デメリットを検討してみましょう。
単身赴任のメリット・デメリット
パパだけの単身赴任を選ぶメリットは、ママや子どもたちの生活環境が変わらないこと。転勤族といわれるほど移動の多い職種や企業に勤めていると、子どもは何度も引っ越し・転校を経験することになり、その度に新しい環境に順応しなければなりません。単身赴任は、子どもの生活ストレスを避けるというメリットがあります。共働きの場合、ママのキャリアもあきらめずにすみます。デメリットとしては、やはり金銭的な負担が大きいでしょう。また、家族や夫婦間のコミュニケーション不足も懸念されます。
家族で引っ越しのメリット・デメリット
家族で引っ越しするメリットは、両親で子育てにかかわることができ、家族の絆が深まるということです。特に、子どもが小さいうちは、ただでさえママのワンオペ育児になりがち。あまり育児家事に参加しないタイプのパパでも、一緒にいてくれるだけでいざというときは助かります。海外転勤は、子どもが人と違う体験をするチャンスでもあります。ポジティブに考えれば、メリットは多いでしょう。一方、デメリットは、転勤の度に生活スタイルが大きく変化し、ストレスになること。ママのキャリアも中断されてしまいます。
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家族が優先する三つの理由
それぞれにメリット・デメリットがある単身赴任と家族で引っ越しのプランですが、実際はどのような問題があるのでしょうか。2016年の調査によれば、家族がパパについて行くか行かないかを決めるときに、優先する三つの理由がありました。
1.持ち家がある
ひとつは、持ち家があること。将来の計画を立ててマンションや一軒家を購入したのに、家族で転勤となればライフプランは大きく変わってしまいます。自宅を人に貸して自分たちは転勤先の賃貸住宅に住むというのは、気持ち的に受け入れにくいことでもあります。「せっかく気に入った土地に家を持ったのだから」という理由で、単身赴任を選ぶ人が多いのです。
2.子どもの進学・受験
子どもの進学や受験も、家族が優先する理由のひとつです。元の友だちと一緒に進学したいという子どもの希望や、もともと住んでいる地域の教育環境が良い場合は、わざわざ知らない土地に引っ越すメリットがありません。環境が変われば子どものストレスも増加し、受験に影響が出ることも考えられます。特に、受験期の小学6年生、中学3年生を抱える家族にとっては大きな問題です。反対に、転勤先の環境が良ければ、家族で引っ越しを考える一因にもなります。
3.ママの仕事
夫婦共働きの家庭が増えていることから、ママの仕事の継続が優先事項になります。パパの転勤が多いとわかっている家庭では、あえてママの仕事はパートタイムにする、リモートワークにするなど、で乗り切っていくケースもあります。しかし、お互いに管理職だったり、キャリアの中断を望まなかったりする場合は、パパの単身赴任を検討することになります。もちろん逆のパターンもありますが、ママが単身赴任というケースはまだ数が少ないようです。
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子どもたちも大学生になり、自分の子育てはひと段落。保育士として、地域のコーディネーターとして、子育て支援・子ども支援にかかわっています。ゆる~く子育て楽しみましょう!
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