「特別養子縁組」について学ぼう マッチングまでの流れとは

特別養子縁組
養子縁組や里親制度など、言葉は聞いたことがあっても具体的にどういう内容か説明できないという方もいらっしゃるかもしれません。さらに、特別養子縁組となると言葉自体もあまり聞きなれず、養子縁組との違いもよくわからない…そんな方も多いのではないでしょうか。そこで今回は特別養子縁組について紹介していきたいとおもいます。

「特別養子縁組」ってどんな制度?

養子縁組の申請書
特別養子縁組とは、さまざまな事情で恵まれた養育環境にない子どもを、他の安定した家庭で養育を受けられるようにする制度のことです。つまり、子どもを守ることを目的とした、児童福祉の視点から定められた制度ということになります。特別養子縁組には、細かな条件設定があり、そしてその成立に際しては、家庭裁判所での審判が必要です。

「特別養子縁組制度」成立の概要

1973年、東北のある産科医による無法律下での養子斡旋(あっせん)が大きな話題となりました。この医師は「望まない子どもを妊娠した女性が中絶すること」、「そういった理由で命が消えていくこと」に疑問を持ち、中絶せずに出産することを勧めました。そして子どもを望む夫婦のもとへ、生まれた赤ちゃんを無償で引き渡していたのです。

その際にはもとから夫婦の子であるように出生証明書を偽造しました。当時、いわゆるコインロッカーベビーなど、望まれずに生まれた子どもを放置したり殺してしまったりすることが社会問題となっていたこともあり、この産科医の違法行為には「命を守った」とする称賛の声も多かったのです。これを契機に、特別養子縁組は「子どもを守るため、子どもにあたたかな家庭環境を与え子どもの利益を守る」ことを目的に1987年に成立、1988年に施行されました。特別養子縁組を利用するにはさまざまな条件が必要な上に、成立するまでにも長い時間や心構えなどが必要になってきます。

特別養子縁組の対象となる条件とは

特別養子縁組は「家庭を得ることで子どもの利益を守ること」が目的です。そのため特別養子縁組をするためには、いくつかの条件があります。普通養子縁組、里親と比較してみましょう。

特別養子縁組 普通養子縁組 里親
養育者の年齢 養育者の年齢が成人であり、
一方が25歳以上であること
成年であること 25歳以上65歳未満である
子どもの年齢 原則として6歳未満 年齢制限なし
(養育者よりも年下である)
原則として18歳まで
配偶者 配偶者あり 配偶者がいなくてもよい 一定の条件を満たせば
配偶者がいなくてもよい
戸籍 実子 養子 戸籍は別
実親との関係 終了 継続 継続
離縁 原則不可 可能 可能

特別養子縁組が成立すると子どもは実の親とは縁が切れ、養親の戸籍に長男、長女など実子同様に記載されるようになるのです。さらに、「どんな子どもが生まれても愛し育てるのが家庭における養育」という考えに基づき、通常の夫婦が産まれてくる子どもを選べないのと同様に、特別養子縁組でも養子にする子どもは選べないとされています。

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特別養子縁組について相談できるのはどこ?

養子との交流
では実際に特別養子縁組を希望した場合はどこに行き相談すればよいのでしょうか。大きくわけると三つ、相談・仲介できる場所があります。児童相談所、NPO法人など民間の斡旋(あっせん)事業所、そして病院です。それぞれの特徴についてみていきましょう。

児童福祉の公的機関「児童相談所」

各自治体により差はありますが、児童相談所の場合、乳児の斡旋(あっせん)は少なく1年~2年ほど乳児院などの施設で預かったのちに委託となることが多いようです。その期間に、実親の意向を確認したり、子どもに障害や疾患がないかなどもみたりしてからの委託となります。そして特別養子縁組にかかる費用のほとんどが税金で賄われるため、養親となる人の経済的負担は非常に少ないといえるでしょう。

費用もさまざま「民間斡旋事業所」

数は多くありませんが全国にいくつか特別養子縁組斡旋(あっせん)を行っている民間の事業所があります。任意団体、社団法人、NPO法人などその組織体系はさまざまです。児童相談所よりも早い乳児や新生児の段階で委託されることが多くまた斡旋(あっせん)だけでなく、実親側のサポートも行っている団体が多いことが特徴といえます。細かな取り決めや費用は各事業所により異なります。民間事業所の場合、公的な資金援助がないので基本的には養親となる人が縁組までのほとんどの費用を負担することになり、斡旋(あっせん)料も発生します。事業所または実親側の条件によっては、その費用は数百万を超すこともあるのが現状です。

行政と連携して斡旋(あっせん)する「医療機関」

これまでごく一部の医師会、産婦人科などで行われていた特別養子縁組制度が、2013年に設置された「あんしん母と子の産婦人科連絡協議会」により全国的に規模を拡大しています。福祉と医療の連携のもと、子どもを望む夫婦と残念ながら産んでも育てられない母親との間の架け橋となるべく、多くの産婦人科・医療機関が尽力しています。子どもの幸せを第一に、そして次には実母のケアを優先して、寄付金や謝礼などはとらずあくまでも医療の一環として実施しているのです。

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