インドネシアと聞くと一夫多妻国といったイメージが強くありますが、最近では経済発展とともに女性の社会進出や地位があがったことで減少傾向にあるようです。しかし、一夫多妻制が減少してしまっては、少子化に影響が出てしまうのではないでしょうか?そこで今回はインドネシアにおける少子化の実態や、その理由、子育てにおける問題について併せてご紹介します。
インドネシアの少子化は深刻なの?
東アジアの各国では急速な少子高齢化が進む中、インドネシアの出生率は安定しており、今後も人口が増加することがわかりました。ここでは、インドネシアの合計特殊出生率や、その点からみた政策、少子高齢化問題についてご紹介します。
インドネシアの合計特殊出生率とは
インドネシアの合計特殊出生率は、1998年に2.1を記録して以降ほとんど変わらず横ばいにあり、2014年には2.5を記録しています。また、人口推移が減少傾向にある日本に対し、インドネシアは今後も増加を続ける見通しにあるのです。これに伴い、インドネシアでは増加し続ける出生率について問題視し、以下を目標として掲げました。
インドネシアは出生率を引き下げる方針
世界第4位、およそ2億5000人もの人口を抱えたインドネシアは、現在ある出生率を2.1%まで引き下げることを目標に掲げたと、インドネシア保健省にて発表されました。これ以上人口が増加し続けてしまうと、国民全員に必要とされる食料やエネルギーが不足に陥ってしまうことや、福祉の供給が困難になることが予測されたのです。
インドネシアの少子高齢化問題は?
インドネシアの平均寿命は2014年でおよそ68.9歳とありますが、今後も伸び続けていくことでしょう。これに伴い、国民の平均年齢は日本が2050年に推定52.3歳になるのに対し、インドネシアは40.5歳とおよそ一回りもの差が生じています。こうした数字をみると、インドネシアと比べて日本の少子高齢化問題の方が深刻化していることがわかりますね。
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高い出生率の理由はここにあった!
インドネシアは子どもがたくさんいることも関係しているのか、子どもを産むことに関して抵抗を持つ女性は少ないように思えます。こういった面も高い出生率につながっているのではないでしょうか。そのほかにも高い出生率の要因をまとめました。
「子どもは1世帯に2人まで」を国が奨励
インドネシアでは子どもが一人しかいない家庭が非常に珍しく、ほとんどの世帯には3人以上の子どもがいることになります。それが高い出生率を生み出す要因ともなりますが、上記でも述べたように出生率の引き下げを行って供給を図らなければならないため、政府によって「1世帯に2人まで」という家族計画が推奨されているのです。
国民の平均年齢はなんと30歳!
インドネシアの国民の平均年齢は27.8歳と若く、地方にある農村では、早期結婚および早期出産をするケースが非常に多いのです。国連機関が行った調査によれば、インドネシア女性の20歳〜24歳の約22%が18歳を迎えるまでに結婚しています。また、開発途上地域だけに限定して表した場合にはこの数値はさらにあがっているのです。
早期結婚が次世代にも受け継がれる
生まれてきた子どもが、自身も早期結婚や早期出産を繰り返していることから、若い労働力は大量に発生し続けていくことになります。また、インドネシアの地域によっては、“早期結婚は良いことであるが晩婚は良くないことである”といった風潮があるため、より一層の早期結婚や早期出産によって少子化問題が防がれているのです。
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1歳の息子がいるシングルマザーです。最近は息子とのお菓子作りにはまっています。
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