おなかにいるときには胎児ネームで呼んでいた赤ちゃんも、そろそろ出産となると名前を決めておかなければいけません。いくつか候補を考えるのも、出産前の楽しい作業ですね。しかし、気をつけたいのが名前に使えない漢字。日ごろは普通に使っていても、名前には使用できないものがあります。男女の名付けの傾向を踏まえて、いくつかご紹介しましょう。
使いたいのに使えない漢字 女の子編
「ゆうこ」「のりこ」など、「こ」がつく名前の女の子は少なくなり、個性的な名前が増えています。男女どちらともとれるようなすてきな名前も多くなりました。最近の傾向では、響きを重視した柔らかい名前が人気で、音にあててさまざまな漢字が使われています。漢字に込めた親の想いを大事にするためにも、使えない漢字をしっかり把握して、よい字を選んであげたいですね。
あい」は意外に難しい?
「あい」は、優しいイメージで女の子によく使われる字です。常用漢字では、「愛」と書きます。人の名前に使える漢字は、この常用漢字と人名漢字をあわせて約3000字です。意外に少ないですね。「あい」と読む感じで「愛」に似ているのは、「瞹・僾・噯・璦」などの偏が違う漢字たち。しかし、これらの漢字はどれも人名には使えません。「璦」には、「美しい玉」という意味があり、女の子に使いたい文字なのですが、残念です。日偏の「曖」は使えますが、「はっきりしない」などの意味で、名前にはちょっと不向きかもしれません。
「めい」は漢字をよく吟味しよう
英語の「May」と同じ音の「めい」は、5月生まれの女の子によくつけられます。明るい音で耳に心地よく、すてきな名前ですね。「芽依」と漢字をあてたり、「五月」と書いて「めい」と読ませたり、工夫している方も多いようです。「明」「命」などの使える漢字があります。しかし、お茶の新芽を意味する「茗」という字は名前には使えません。女の子の名前には、漢字二文字をうまく組み合わせるのがポピュラーです。
「なずな」「あざみ」はひらがながおすすめ
女の子には、お花の名前もぴったり。昔から「梅子」「桜」といった名前や、「百合」「桃」「蘭」など、すてきな名前があります。最近では、「杏」と書いて「あん」と読ませるのも人気があります。ところが、草花の名をとって「なずな」「あざみ」とつけたい場合は、漢字が使えません。それぞれ「薺」「薊」と書きますが、これは使えたとしても書くのが難しく、ひらがなにした方がよいかもしれませんね。
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使いたいのに使えない漢字 男の子編
最近の男の子の名前は、2音、3音が主流です。呼びやすく、元気のよい音の名前が好まれているようです。中には昔のお武家さまのようなかっこいい名前があったり、歴史上の人物にあやかったりした名前もあります。漢字でいうと、10年以上連続で「太」という文字が人気になっています。
「ろう」の漢字は要注意!
日本人によくある名前の典型として使われるのが「鈴木一郎」です。確かに、「一郎」「次郎」「三郎」など、「ろう」がつく名前の方は多いのではないでしょうか。最近では、龍太郎・凜太郎・航太郎・壮太郎・・・など◯太郎とう名前が、古風で人気があります。一般的な漢字は「郎」か「朗」です。「瑯・烺」は、かっこよく見えますが使えません。「瑯」は「美しい色の玉」という意味があり、名前にはよさそうですが役所では受理できません。
「けい」よく使われる字だけれど……
「けい」と読む漢字は、名前によく使われます。「けいた」「けいすけ」「けい」など、男の子の名前には使いやすい字ですね。「啓・敬・慶・圭」は、一般的でしょう。中でも、「圭」は「たま」とも読み、天子が諸侯に褒賞に与えた宝を意味しています。男の子の名前にふさわしい漢字ですが、王偏「珪」は人名には使えません。「珪」はよく似た意味をもっているので、まちがって使わないように注意してください。
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子どもたちも大学生になり、自分の子育てはひと段落。保育士として、地域のコーディネーターとして、子育て支援・子ども支援にかかわっています。ゆる~く子育て楽しみましょう!
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