引きこもりの主婦になったらどうすればいい?
引きこもりになった原因により取るべき方法は変わりますが、共通点として、本人にとって「家が自分の安全圏」となっている可能性があります。そのため、「本人にとっての安全圏」を増やしてあげるというのが、家族にできる対処法だといえるでしょう。引きこもりになると、自分一人で引きこもりを止めるのは難しいケースがほとんどなので、周囲もサポートし、引きこもりから脱却できるように、協力する必要があります。
少しずつ外に出てみる、季節を感じてみる
最近はクリーニング宅配やネットショッピング、ネットスーパーなど外に出なくても困らない時代になってきました。娯楽もオンデマンドやゲームなどネット上だけで楽しむこともできます。しかし、外に出てみることで、何かしらの気づきや発見はあるものです。人にあまり会いたくないなら、無理をしない程度に郊外のコンビニやスーパーに行ってみる、ドライブに家族が連れて行くというのもおすすめです。外に出ることで気分転換にもなりますし、季節を感じてみるというのもよいでしょう。少しずつ「〇〇ができた!」という経験を、増やしていくことが大切なのです。
外でストレス発散をしてみる
本人に自覚はなくても、引きこもりになると運動からも遠のいてしまいます。また、日光にあたる時間が減ると、人間は憂うつな気分になりがちです。そのため、日光を浴びることができる時間帯に外出し、軽く散歩をするなど、気持ちをリフレッシュしてみるのも一つの方法だといえるでしょう。一人で行くのが不安ならば、家族にも協力してもらい、外出するのもよいですね。ただ、外出するにはエネルギーがともないますので、無理をしすぎないように心がけてください。
カウンセリングを受けてみる
専門的な知識を持っているカウンセラーに、自分の悩みや精神状況を話してすっきりするという方法もあります。ただ話して、人に話を聞いてもらうというだけでも、気分が変わるものです。また、カウンセリングの中で、精神疾患を抱えているケースが発覚することもあります。専門家に一度相談してみるというのは、将来のことも考えることができ、有効な手段だといってよいでしょう。
おわりに
まだまだ問題視されることが少ない主婦の引きこもりですが、じわじわとその問題は拡大傾向にあります。また、社会との接触が少ないと、主婦が引きこもっていても気づかれにくいことも問題点の一つです。そのため、周囲の理解も得づらく、苦しい思いをすることもあるでしょう。この記事によって、主婦の引きこもりを意識する人が多くなり、その理解が広がれば幸いです。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。
ピックアップ
福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。