「丁寧な暮らし」がブームです。家事本や雑誌でも頻繁に特集されていますね。手間をかけた手料理や、ぬくもりあふれるインテリアなど「憧れる!」「いつかやりたい」という声も多いもの。一方で「そんなの無理、できない」という人も多いようです。実際問題、丁寧な暮らしとはどのようなものでしょうか?育児中でも実践できるのでしょうか?丁寧な暮らしについて筆者の失敗談も含めてご解説していきます!
「丁寧な暮らし」ってなに?具体的には?
ブログやインスタで話題の「丁寧な暮らし」。関連する雑誌や書籍も数多く出版されています。有名なのはNHKで放送された「京都 大原 ベニシアの手づくり暮らし」という番組。イギリス生まれのベニシアさんが京都の古民家で実践するライフスタイルを紹介しています。筆者も番組を見て「こんな生活、憧れるな~」と感動しました。
そして人気ブロガーのマキさん。ブログ「エコナセイカツ」や書籍「持たない ていねいな暮らし(すばる舎)」が話題沸騰中です。マキさんは2児の母で仕事と育児の傍ら家事法や段取り術を発信しています。こうしたブロガーさんの登場によって、「丁寧な暮らし」は単なるライフスタイルの紹介から、一般家庭の妻・母が実践する家事トレンドへと変化していったのです。
丁寧な暮らしの王道はこれ!三つの原則
丁寧の暮らしの実践例さまざまですが、次のような共通点があります。
王道!家事を丁寧に
料理は手作りが基本。庭や家具、衣服などを手間暇かけて手入れするのもポイントです。「衣食住を丁寧にする」「良いものを長く愛用する」ことはシンプルライフの大きなテーマといえるでしょう。
ナチュラルこのみ
掃除は重曹などナチュラル洗剤を、料理には有機栽培の野菜を活用。オーガニック製品も人気です。リネンやコットンなど天然素材の衣服も定番ですね。
慌てず焦らずスローライフ
時間に追われてあくせくするのではなく、ゆったりと過ごす。四季折々の自然を愛し、お花を飾ったり、庭で野菜を育てたりする例もあります。
丁寧な暮らしといえば「素朴」「自然」「エコ」「シンプル」が合言葉。上記の他にも自宅のものを減らしてミニマリズムを実践する、お手製の服や布ナプキンを愛用するなどなど。さまざまな手法があり、日々情報がアップデートされています。
「丁寧な暮らし」の言葉が独り歩きしている?
さまざまなメディアで話題になるにつれ、丁寧な暮らしに対する誤解や反感も生まれています。SNSでも話題の画像には多くの「いいね!」がつく傍ら「自慢?」「リア充アピール」といったネガティブな反応もあります。
今や掃除のクオリティーやおしゃれなインテリアなど、「家事の出来栄え」にクローズアップされている面もあり、本来の意味が見失われつつあります。丁寧な暮らしはその背景にある価値観・マインドが重要です。ものを大切にする、豊かな暮らしを実践するといったポジティブな考え方に注目したいものです。
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育児と丁寧な暮らし!成功例と失敗例
多くの女性が実践する「丁寧な暮らし」。子育て中のママも例外ではありません。筆者自身も妊娠・出産を機にシンプルライフに目覚め、奮闘した経験があります。育児中の丁寧な暮らしについて、成功例と失敗例を見ていきましょう。
子どもがいるからこそできる丁寧な暮らし
子供服を手作りする、庭で野菜を育て食育に役立てる、子どもの健康のために人口調味料を使わずに手料理を作る…などなど。子育て中のママならでは行動もあります。
先述ご紹介したマキさんでいえば、「食器用洗剤もボディーソープも液体せっけんで統一」という方法を紹介しています。エコ素材のせっけんを使うことで、お子さんのアレルギー対策をしながら、ストック管理の手間を減らしているのだそうです。
筆者の知人でもお子さんがアレルギー体質のため、おやつ・食事はすべて手作りしている人がいます。手作りお菓子を頂いたことがありますが、プロ級の出来栄えに感動しました。育児の傍らいろいろなレシピにチャレンジしているとのことです。
こんな風に、“子どものため・家族のため”が原動力となって、そこに自分なりの工夫を加えいく。そしてその過程を楽しむこと。子育て中の丁寧な暮らしの本質とは、そういうものかもしれません。
表面的なまねはNG!丁寧な暮らしの失敗例
成功があれば失敗もある…丁寧な暮らしは育児との調和が大切です。筆者も丁寧な暮らしに憧れていた一人です。ブームは第一子の妊娠期からスタート。いろいろなものを手作りしたり家中をピカピカに掃除したりしていました。出産後はとにかく忙しく、掃除や料理がままならない状況にがくぜん。卒乳して少しゆとりができてから、子どもの服やおもちゃの手作りにチャレンジしましたが、苦労して作った割に気に入ってもらえずガッカリしました。
こんな風に丁寧な暮らしの“理想と現実”に直面する人も多いようです。丁寧な暮らし疲れでママがイライラしていては、家族も気を遣いますよね。
子どもの相手をしている時間は思うように家事が進みません。子どもの発達発育や、助けてくれる人が身近にいるかいないかでも、割ける時間が変わります。丁寧な暮らしは理想を高く持ちすぎると失敗する、というのを肝に銘じる必要があるでしょう。
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30代、保育士。夫と未就学児の長男・小学生の長女の4人家族。初めての出産で分娩トラブル、乳腺炎、産後クライシス、保活失敗など…数々の「洗礼」を受けた経験から『特別なことをするのではなく、地に足の着いた育児』をモットーに、日々奮闘しています。現在は認定こども園で働く傍ら、ライター業にも従事。
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