日本で女性がリーダーシップを発揮する方法はある?
日本で女性がリーダーシップを発揮するには、周囲や社会がサポートすることはもちろん、小さい頃からの教育を実施する必要があります。以下に、そのような方法が最適なのかをご紹介します。
新しいリーダーシップ像を提示する
調査では、日本の女性から「ロールモデル(お手本)」となるような女性が少ないことがわかっています。ただ日本にロールモデルとなるような女性がいないわけではありません。単に見聞きすることがないだけという可能性もあります。
そのためには、リーダーを目指す女性に、実際にリーダーとなっている女性を紹介することが良いでしょう。講演会などで伝えることも重要ですし、より個人レベルでつながれるメンターシップ制度を導入すれば、身近なロールモデルがいることに気が付くことでしょう。
家庭や社会の協力を得やすくする
女性がリーダーシップを発揮するためには、家庭や社会の協力が不可欠です。まず家庭で教育を進めることが大切です。親は女性がリーダーシップを発揮できることを伝え、応援しましょう。また父親や男兄弟は家事や育児の責任を共有し、ジェンダーによる偏見をなくすようなお手本を見せるのも良い方法だと言えます。
一方、社会による教育や協力も重要です。例えば、ジェンダーの固定観念に立ちむかえるよう、教育を通じて必要な手段や方法を手に入れられるようにしたり、女性がリーダーシップを発揮したいと声をあげることを支援したりする仕組みづくりを進めることが必要となります。
女性に関する差別撤廃に取り組む
日本の女性がリーダーシップを発揮しにくい根底には、根強い性差別があります。特に、若い女性がリーダーになると叩かれやすいなど、年齢による差別も見られるのです。これはいくら女性だけで解決しようとしても不可能です。男性と協力し、セクシャルハラスメントや暴力に対する理解を、より深めなければなりません。
おわりに
日本では、男女共同参画社会基本法が施行されて20年が経過しました。少しずつ改善されつつある部分もありますが、世界各国とジェンダー・ギャップ指数で比較すると、まだまだ十分とは言えません。また調査にもあるように、日本の女性がリーダーシップを発揮しやすい社会とは言いにくいのも事実です。女性が積極的に活動できる世の中になるためには、家庭や社会が協力し、女性がリーダーシップを発揮できるような環境を整えることが大切になります。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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