家庭学習の方法は、紙からタブレットを使ったものへと進化しています。また、学校でも授業にタブレットを活用するなど、学習にタブレットを積極的に活用する流れは今後も進んでいくことは確実です。ところが、生まれた頃からスマートフォンやタブレットが身近にある子どもたちは、タブレットを使った学習にもすんなり溶け込めますが、保護者には抵抗を感じる人も少なくありません。タブレット学習のメリット・デメリットを紹介し、どのように活用すればよいか考えてみましょう。
専用タブレットと市販のタブレット
タブレット学習には、専用タブレットで学ぶ方法と、市販のタブレットで学ぶ方法があります。「スマイルゼミ」「進研ゼミ」など、通信教育サービス会社が提供するデジタル教材を利用する場合、学習用専用タブレットを使うケースと市販のタブレットを使うケースがあります。
また、通信教育サービスを利用せず、市販のタブレットを使って学習アプリを探し、ダウンロードする方法もあります。
学習用に特化した専用タブレット
通信教育サービス会社の多くは、自社の教材に取り組むための専用タブレットを用意しています。子どもが学習に使うことを考えて開発されていて、ネット閲覧ができない設定になっていたり、保護者のスマートフォンなどとコミュニケーションができるようなツールが入っていたりと工夫が施されています。また、子どもの筆圧を考慮した専用のタッチペンや、落としても壊れにくいタフなつくりなど、子どもが扱いやすい設計になっています。タブレットは無料で貸し出されるもの、実費で購入するものなど、サービス会社によってさまざま。専用タブレットを使った通信教育サービスを利用する際、タブレットの購入費用がかかるのかチェックしておきましょう。
市販のタブレットを使って学ぶ
通信教育サービス会社で専用タブレットを使わず、市販のタブレットを使って学習するパターンもあります。専用タブレットを使うサービスに比べ、シンプルな教材構成になっている印象を受けます。
また、通信教育サービス会社を利用せず、ゲームなどのアプリと同じように学習アプリをGoogle Play(Androidタブレット)やApp Store(iPad)からダウンロードするという方法もあります。さらに、動画サイトでも問題の解き方を解説する動画がアップされているので、評価などを見て質のよいものなら視聴してみてもよいでしょう。こうした方法は、書店で参考書などを自分で(または保護者と一緒に)選ぶ方法に似ているといえます。
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タブレットを使って学習するメリット
タブレット学習とひとくちでいっても、さまざまなパターンがあることがわかったところで、タブレットを使って学習するメリットを見てみましょう。タブレットのメリットをひとことで表すなら「紙にはできない表現・システム・情報量」です。
タブレットひとつで場所を選ばず学習
まず、紙の教材だとなかなか勉強に興味を示さない子どもでも、タブレットならゲーム感覚で学習に取り組むことができます。勉強する習慣を育てる一歩として、タブレットは有効です。
学習意欲のある子どもにとっても、もちろんメリットはあります。紙の教材で学習するとき、筆記用具と勉強するスペースが必要ですが、タブレットひとつあれば筆記用具は不要。電車の中や寝る前のちょっとした時間で学習ができます。また、4教科分の紙の教材がタブレットひとつですべて提供されるのも強みです。
通信教育サービスのタブレット学習では、学習履歴や到達度のレベルに応じて、子ども一人ひとりに応じた問題が提供されるなど、きめ細やかなサービスを受けることができます。
空間認識、実験などを理解しやすい
タブレットが紙よりもすぐれている点は、動画を視聴したり、タッチパネルに触って画面を動かしたりできること。詳しい解説がついていることは「良質な教材」のとしてひとつですが、紙の教材の解説をじっくり読むのが苦手という子どもは少なくありません。動画解説なら、声と目で頭に入りやすくなるでしょう。また、算数の図形の問題では、タブレットならタッチパネルを使って図形を動かすことができ、頭の中で思い浮かべるのが難しい立体も直感的にわかります。理科の実験も動画で見ることができるほか、タッチパネル操作で温度を自分で変化させたり、昆虫や花の細部を拡大したりと疑似体験ができます。
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企業取材や社史制作をメインに、子供の出産を機に教育や会計などの記事も手がけています。家族は小学生高学年の娘、夫。関心事は教育やライフプランのことなど。「これからの時代を生きるために必要な力って何?」をテーマに、日々考えています。
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