最近話題の「ゆる受験」。塾通いは1年、習い事と両立できるなど、これまでの中学受験の常識を覆す魅力的な受験方法だと言われています。しかし、たった1年の通塾で、小学4年生から集団塾へ通っている子どもたちに立ち向かえるわけがないとの声も。賛否両論の「ゆる受験」は本当に可能なのでしょうか?
通塾1年にするコツや志望校の選び方などをご紹介していきます。
ゆる受験は塾通い1年で成し遂げられる
ゆる受験は、条件さえ整えば十分成し遂げられます。そのためには小学5年生までの家庭学習、適切な塾選び、そして志望校選びすべてを通塾までにリサーチ、実行させておくことが大切です。
それらをしておかないと、ゆる受験どころか、1年間の詰込み受験となってしまい、子どもの負担は増大してしまいます。
それまでの勉強習慣、家庭学習が重要
通塾1年というのは、塾で勉強をするのが1年間だけということです。当然、それまでに家庭での勉強習慣を身につけさせておく必要があります。難問を解けるようにしておく必要はありませんが、学校レベルの算数の問題は6年生の範囲まで解けるようにしておく、欲を言うと受験レベルの算数も基本問題であれば解けるようにしておくと安心です。
そこまでいかなくても、最低限毎日勉強する習慣づけができている状態にしておかないと、せっかく塾に通わせても意味がありません。勉強に対して拒否反応があったり、低学年レベルの算数も解けなかったりする場合は、厳しいようですが「ゆる受験」は難しいかもしれません。
おすすめの塾は個別指導、家庭教師
塾は2月が新年度スタートとなるので、5年生の2月からの塾通いとなります。大手の集団塾に入るには、この2月のタイミングで入塾テストを受けるのがラストチャンスになるかもしれません。受験数カ月前に入塾を希望しても、断られてしまうケースもあるでしょう。
そもそも、4年生から塾通いしている子どもたちと同じ内容の授業を受けても理解が追い付かないのが現実です。そのため、ゆる受験をするなら、集団塾よりも個別指導塾や家庭教師の方が、子ども一人ひとりの進度に合わせた指導をしてくれるのでおすすめです。
また、集団塾に比べると、束縛時間が少なく、習い事との両立がしやすいところも魅力。個別指導塾であれば、授業のない日でも自習室が使えることもあり、自分の都合ややる気しだいで集中して勉強に取り組むことができる環境を得られるのもポイントです。
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ゆる受験では志望校を偏差値で選ばない
4年生から通塾をしている、いわゆる「ガチ勢」と「ゆる受験」では、戦う土俵が違うと思ってください。「ゆる受験」で目指す学校は偏差値でいうところの難関校ではなく、偏差値50以下の学校となることが現実です。ただ、家庭学習ですでに難関校に手が届く実力を手にしている子もまれにいますので、そういった一部の子はガチ勢とも十分渡り合えるでしょう。
子どもの性格、やりたいこととの相性で選ぶ
ゆる受験で重要な志望校選び。偏差値を気にせずに、子どもの性格や伸ばしたい能力が学校の校風や方針に合っているかを見極めます。学校見学や授業体験などにたくさん参加をして、志望校を探しましょう。見学を重ねていくうちに、何校かの学校がピックアップされていくと思います。親子で話し合い、狙うことができる学校を見つけておきましょう。
塾の先生の意見も参考になりますが、通塾が1年だけとなると、塾に通いだす前にはある程度志望校を絞っておくに越したことはありません。
大学付属、指定校推薦枠をチェック
親目線で必ず確認してほしいポイントが、進学実績です。中学受験を「入口」、大学受験を「出口」と表現しますが、入口の偏差値が低くても出口の偏差値が高い学校は意外とたくさんあります。大体の私立中高一貫校が進路実績や進学実績をホームページで公開していますので、ぜひ参考にしましょう。大学付属の中学校なら、大学までのルートが出来ているので安心です。
また、指定校推薦枠も必ずチェックしておきます。私立中高一貫校には難関大学の推薦枠を持っている学校も複数あります。しかし、特待生や特進クラスに入ってしまうと資格がなくなってしまう、逆に特進クラスではないと資格がないなどのケースもありますので、各学校の個別相談などでしっかりと話を聞いておくことをおすすめします。
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元IT系企業勤務。現在はフリーランスのデザイナーである夫の会社でWebサイトの構築、運営やライティングをしています。ゆる受験で私立中高一貫校に通う長女、ガチお受験で私立小学校に通う次女、そして幼稚園に入園する三女の三姉妹のお母さんもしています。
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