満開の桜の下でヨーコちゃんと二人で食べたお弁当、私はいつもおにぎりで、ヨーコちゃんは寮生用の大きなお弁当でした。衛星看護科だった私達は、それぞれ看護師の道に進み、結婚、出産をして、育児に追われながらも仕事を続け、日々忙しく過ごしていました。時々メールやハガキで近況報告をしながら、「いつか子育てが落ち着いたら会おうね」なんて言って、気が付けば10年以上たっていました。
「いつか」なんて言わず、どうして会いに行かなかったのだろうと、今になって思うのです。とても会いたかったのに・・・。ヨーコちゃんは16歳、10歳、8歳、5歳と、4人の子どものお母さんだったから、子育てのことや、子どもの将来のこととか、もっとたくさん話がしたかった。そしてお互いの子どもを見せ合いたかった。
仕事や子育てに忙しくて、つい後回しにしていることってたくさんある。でも実は、ほんの少しの努力で、叶えることができるかもしれない。行ってみたい場所、挑戦してみたいこと、そして会いたい人・・・。
このなんとなく過ごしている日常を、彼女はどれだけ「生きたかった」か・・・。彼女に少しずつ似ているあの4人の子ども達の中でヨーコちゃんは生き続けるのかな、そう思うと少し寂しさが和らいだ。
アラフォー看護師兼漫画家。北海道在住。4歳と8歳の娘2人と夫と暮らす。
趣味は本屋巡りとK-POP。仕事、家事、育児に追われ毎日が新幹線くらい早く過ぎて幸せをかみしめている余裕はなし!これぞリアル子育て!これぞワーママの心の本音!ママ達みんなに読んでほしい!クスっと笑えてほんのり泣ける、子育てエッセイ漫画。
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