少し前まで、女性が1人で子育てをする「ワンオペ育児」という言葉がありました。しかし、最近ではツーオペ育児という新たな取り組みが生まれています。ただ、聞き慣れない人にとっては、ツーオペ育児とはどのようなものなのか分かりませんよね。この記事では、ツーオペ育児の特徴や悩んだ時の解決方法などについてお伝えします。
ツーオペ育児は育児が楽になる?
まず、ツーオペ育児をすることによって育児は楽になるのか?という部分について見ていきましょう。ツーオペ育児を取り入れると、ワンオペ育児の悩みが解消されるのかが気になりますね。
ツーオペ育児について
ツーオペ育児とは、子どものパパとママが一緒になって育児に取り組むことを指します。女性1人で行うワンオペ育児では、子どもの世話だけで1日が終わってしまい、家事にまで手が回らない人も多いものでした。しかし、ツーオペ育児ではパパも育児に参加するため、女性が1人で行っていたことを2人一緒にするようになるのです。
ツーオペ育児でも悩みは一緒?
ツーオペ育児は2人で育児に向き合うため、当然ワンオペ育児とは比べものにならないほど育児が楽になるというイメージがありませんか?しかし、実際には女性のように同時にさまざまな事柄を器用にこなせる男性は少ないとされています。そのため、ツーオペ育児になっても、慣れない育児に発生する悩みはさほど変わらないというのが現状のようです。
ツーオペ育児ではお互いの方向性の違いが出やすい
ワンオペ育児をしている時は、女性の育児の方向性がほぼ採用されます。ただし、ツーオペ育児になると、育児に対して男性の意見も入ってくることになります。そうすると、今まで女性のやり方で行っていた育児に対して男性が口を挟むという場面が多くなり、結果的にお互いの育児に対する価値観の違いが生じやすくなる場合もあるのです。
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ツーオペ育児のメリット・デメリット
1人より2人のツーオペ育児は、何かとメリットが多いイメージがありますよね。しかし、実際にはそれなりにデメリットも存在するようです。
ツーオペ育児のメリット
ツーオペ育児のメリットとしては、やはり2人分の力を合わせることで、家事と育児を両立しやすいという点が挙げられます。女性1人が子育てをしていると、どうしても子どもと向き合う時間の方が圧倒的に長くなるため、家事まで手が回りません。その点ツーオペ育児なら、パパが子守をしている間に、ママが家事をするという役割分担も出来ます。さらに、パパにも育児の大変さを理解してもらえるようになるでしょう。
子育てに参加していないパパの場合、ママから聞いた大変さを理解するのは難しい傾向があります。しかし、ツーオペ育児のパパは、見えていなかった子育ての大変さも共有することが可能です。
ツーオペ育児のデメリット
一方、ツーオペ育児のデメリットとしては、子育てに対する価値観や手順の違いがあるという点です。同じことを行うにしても、人それぞれやり方などは異なりますよね。そのため、一緒に子育てをしていると、スムーズに作業が進まない場面が出てくる可能性があります。
さらにそのことが原因で、喧嘩が増える場合もあるでしょう。慣れない子育てを一緒に行うと、どうしても意見がぶつかることは少なくありません。疲労も相まって、普段なら気にしないような事柄でも、イラっとしてしまうというケースも多いようです。
家庭に合ったツーオペ育児の方法を模索する事が大切
ツーオペ育児を円滑に行っていくためには、ある程度の「割り切り」と「認め合い」が必要です。また、育児書に書かれていることを忠実に守ろうとすると、うまく出来ない時にイライラの元になります。一口にツーオペ育児と言っても、家庭によってそれぞれ方法は違うものです。
大切なのは、パパとママがしっかりと話し合って、一番ふさわしい方法を模索することが重要だと言えるでしょう。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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