ほんのちょっと目を離していたスキに子どもが危険な目に遭ってしまうことがあります。ベランダからの転落事故も何度かニュースなどで聞いたことがあるのではないでしょうか?こういったことは決して他人(ひと)ごとではなく、気をつけていかなければいけないことですね。今回は、ベランダの転落事故について、現状や原因から転落防止の対策を考えてみたいと思います。
ベランダ転落事故の現状を知りましょう
ここ数年で高層マンションもどんどん増えてきていますが、高い階からの転落は直接命にかかわってきます。過去のいくつかのニュース記事も参考にしながら、どんなベランダ転落事故があったのか、現状をみていきましょう。
3歳男児が団地8階ベランダから転落
2017年3月に川口市で起きた事故では、3歳の子どもがベランダ置いてあったテーブルに登って柵を乗り越えて転落してしまった可能性が高いとされています。この子は両親と祖父との4人暮らしでしたが、事故当時は両親は外出中しており、祖父が少しだけ目を離した一瞬のスキに事故が起きてしまいました。窓には鍵が掛かっていなかったといわれています。
3歳男児がマンション9階ベランダから転落
2016年9月、横浜市では3歳の子が1人で留守番をしていた時に転落事故が起きています。ベランダには高さ約1.3メートルの柵がありました。ベランダへ乗り出しているところを近くにいた子どもが目撃していることから、何らかの方法で柵に登ってしまったということでしょう。母親が上の二人の子どもをスイミングスクールへ送っている間のことでした。
東京消防庁のデータで考えてみよう
東京消防庁管内において平成23年から平成27年までの5年間で、5歳以下の子ども114人が、建物等の窓やベランダからの転落で救急搬送されたとの報告があります。また、たとえ低層階からの転落だったとしても、重症、重篤と診断されているケースもあるのです。これは東京だけのデータですので全国的にみると相当な数になることが予想されます。
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転落事故が起きてしまった原因とは?
子どもをちゃんとみていれば防げたかもしれない転落事故が多いともいえますが、他の兄弟がいる場合等は、なかなかそうもいかないのが現状です。ここでは、どういった時に事故が起きてしまうのか、原因を探ってみたいと思います。
ベランダの手すりの高さ、110cmで大丈夫?
ベランダの柵や壁の高さは建築基準法施行令の第126条で110cm以上でないといけないという決まりがあります。高さをクリアしている場合でも柵に足のかかる部分があったり、格子の柵の場合は幅が広くて小さな子どもが通り抜けてしまったりすることも事故の原因となりますね。また、古い住宅の場合には、手すりの強度が弱くなって子どもがもたれたりぶつかっていったりした時に壊れてしまうことも原因として考えられるでしょう。
ベランダの手すり近くに置いたものが原因
ベランダの手すりを乗り越えてしまっての転落の原因は手すりの側に置いてあったものを踏み台にしてしまうケースが非常に多いようです。テーブル、イス、空調の室外機などはすぐに思いつくかと思いますが、その他にも、三輪車、植木鉢も踏み台代わりになりますね。また、格子状のラティスはおしゃれですが、子どもにとってははしごの代わりになってしまうこともあるでしょう。手すりに干してある布団によじ登ったケースもあります。
高いところが怖くない?「高所平気症」
「高所平気症」は、「高所恐怖症」に対して生まれた俗語です。高層マンションで育ったために高い場所を怖いと思わない子どもたちが近年話題となっています。ベランダや高いところから見下ろしても恐怖を感じないために手すりに登っても危ないということがわからずに平気でいられてしまうのです。手すりから身を出すようにして外をみていて誤って転落してしまったケースもあります。
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小学生男の子と女の子二人のママです。育児を楽しみながら毎日過ごしています。
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