子育て中のママ、パパ、赤ちゃんの「寝言泣き」をご存知ですか?夜中に泣いていても、それは「夜泣き」ではなく、寝言泣きの可能性があるのです。この寝言泣きと夜泣きは対処法が違っており、誤った対処をしてしまうと赤ちゃんの眠りを妨げてしまうこともあります。逆に正しい対処をすることで、落ち着き、再び眠りについてくれるかもしれません。
ここでは、寝言泣きと夜泣きの見分け方、対処法をご紹介します。
赤ちゃんの寝言泣きについて考えてみよう
新米ママからすると初めてのことばかりで、泣いている状態はどれも同じに見えてしまうことがあるかもしれません。しかし寝言泣きを知り、その特徴を覚えることで、赤ちゃんの成長に重要な睡眠を守ることに繋がりますし、自身への負担も減らすことが出来るかもしれません。
寝言泣きは大人で言う寝言と同じ
寝言泣きは、大人で言う寝言と一緒の現象なのだそう。人は、睡眠中にレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返していると言われており、大人の場合はレム睡眠中に寝言を言ったり寝返りをします。ところが赤ちゃんの場合は言葉を喋ることが出来ませんから、寝言泣きになったり、身体がビクリと動いたりするそうです。大きな泣き声を上げることもあるため、夜泣きと勘違いすることも多いとされています。
大人とは違う赤ちゃんの睡眠のサイクル
睡眠はレム睡眠が始まり、次のノンレム睡眠が終わるまでには90分ほどかかります。これで一つのサイクルです。このサイクルを数回繰り返して、私たちは朝を迎えるわけですが、赤ちゃんの場合は、このサイクルが40〜60分と小刻みに繰り返されるため、多い子だと1時間の間に2、3回寝言泣きをしてしまうのだとか。小児期前半の3〜4才までは、このような短いサイクルだと言われています。
生後6カ月頃になると寝言泣きを始めるかも
寝言泣きは、生まれたてからするわけではなく、生後6カ月頃からと言われています。この時期は、離乳食を始めるという赤ちゃんも多く、乳歯が生えたり少しだけお座りが出来るようになったりし、身体が発達してきて運動能力もついてきますので、寝ている間も動いたり、寝言泣きをしたりするのです。乳歯が生えてくるのをむず痒く感じて、泣いてしまう子もいるようですよ。
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そもそも夜泣きとは?なぜ起こるの?
そもそも夜泣きとはどのようなもので、どうして起こるのかご存知でしょうか?夜泣きを知ることで、寝言泣きとの見分けもつきますので、こちらも把握しておくことが大切です。
以下に、夜泣きの特徴と、寝言泣きとの見分け方について見ていきましょう。
夜泣きとはどのような状態のものか
夜泣きとは、寝ていた赤ちゃんが夜間に突然目を覚まし、激しく泣いてしまう状態を言います。生後6カ月〜1歳半頃に特に見られ、泣いている原因が分からないということも多々あります。一晩中泣く子もいれば、一度も夜泣きをしないという子もいるため、個人差があるのも大きな特徴です。
夜泣きを起こす原因には何がある?
夜泣きのはっきりとした原因は、未だ解明されていませんが、「不快感からくるもの」と「睡眠サイクルの未熟さ」が挙げられます。
まずは不快感ですが、これは温度や湿度などの生活環境に加えて、空腹や喉の渇き、おむつが濡れているなどが挙げられます。赤ちゃんは、泣くことでこれらを知らせてくれるのです。睡眠サイクルは先述したとおり、大人に比べて整っていないため、ぐずる原因となります。そのため、「日中は明るいもの」「夜は暗いもの」といったように、昼夜のリズムを覚えてもらうと良いそうです。
これは寝言泣き?それとも夜泣き?
さて、寝言泣きと夜泣きの特徴を見てきましたが、「似ている点も多くあり、違いが分からない」という方もいるのではないでしょうか?そんなときは以下を試してみてください。
- すぐに近寄らず2〜3分ほど様子を見る
- それでも泣いているときは、お腹をトントンしたりさすってみる
- 上記2をしても泣いているときは、抱っこして落ち着かせる
寝言泣きの場合は、上記の1で完結する場合があります。寝言泣きのときに違う対処をしてしまうと、返って睡眠妨害になってしまうこともありますので、初めは様子をみることが大切です。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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