「サイレントベビー」という言葉を知っていますか?「泣くのが仕事」とまでいわれる赤ちゃんのはずなのに、おなかがすいてもおむつがぬれても泣かずに静かに黙っている赤ちゃんのことをそう呼びます。泣かないで静かにしているなんて偉い!育てやすそう!そう思いますか?「泣く」以外に感情を表す手段がない赤ちゃんがなぜ泣かないのか?サイレントベビーについて解説します。
サイレントベビーとは?どんな赤ちゃん?
「サイレントベビー」という言葉は和製英語で、ある書籍の題名から使われるようになったそうです。ですから病名ではなく、医学的根拠も証明されていません。しかしそのまま放置すれば、赤ちゃんの一生を左右するかもしれない危険が潜んだ状態なのです。
サイレントベビーとは?特徴は?
新生児の赤ちゃんにとって「泣く」という行為は唯一の感情表現です。泣くことでママやパパに「おなかがすいた」「暑い」「抱っこしてほしい」などの不快感や要望を伝えようとしているのです。しかしそのような感情があるにもかかわらず、表情も変えず、泣きもしない。またはパパやママが笑いかけても目をそらす、自分や他人に興味がなく好奇心に欠け、無関心である。そのような特徴をもった赤ちゃんのことを「サイレントベビー」と呼びます。
サイレントベビーになる原因は?
サイレントベビーは先天的なものではありません。周囲からの赤ちゃんへの接し方がその原因を作るのです。赤ちゃんが泣いても、何もせずにほったらかしにしておくことを繰り返すと、赤ちゃんは泣いても無駄だと学習してしまいます。結果感情を表に出すことをしなくなり、言葉の遅れがでるなど、将来心身の発達に影響し不登校や引きこもりになる可能性もでてしまいます。
サイレントベビーになるのは何歳くらい?
サイレントベビーの症状が現れるのはほとんどが乳幼児期です。本来表情が豊かになってくる生後3カ月ころに、笑わない、泣かないなどの様子が目立つようになってきます。いつもぼんやりとして無表情で一人ぼっちにされてもおとなしくしているなどの症状が見られます。その様子を「静かで手のかからないいい子」と勘違いしてしまっては大変なことになります。
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うちの子は大丈夫?サイレントベビーかも?
赤ちゃんにも性格があり、よく泣く子や静かな子、あまり泣かない子などさまざまです。ですから他の子よりあまり泣かないからといって「サイレントベビーなのでは?」と心を痛める必要はありません。体の発達にも個人差があるように心の発達もその子のペースで進んでいれば大丈夫ですよ。
赤ちゃんの心の成長とは?
では赤ちゃんの心の成長はどのように進んでいくのでしょうか。泣いておっぱいを飲んで寝るだけの生後間もない赤ちゃんは2~3週間くらいたつと、手足をバタバタと動かし始めます。早い子は2カ月くらいから自分の意志で笑う(笑顔を見せる)ようになります。そして「ハンドリガード」といって自分の手足に興味をもち、見つめたり動かしたり口に手を入れたりするようになります。4カ月~6カ月には「マンマ」や「あーうー」などの喃語(なんご)を発するようになります。
サイレントベビーと自閉症の違い
サイレントベビーと自閉症には似た部分もありますが、違いもあります。まずサイレントベビーはほとんどの場合、すべてにおいておとなしく無関心で動きが少ないです。そして先天的なものではないことから、生後すぐのころはよく泣いていたのに最近泣かなくなった・・・などの症状が見られます。対して自閉症の赤ちゃんはおとなしい、視線をそらすといった症状は同じですが、常に体を動かしている、大きな音や光に敏感などサイレントベビーには見られない症状があります。しかしこれらは個人差もあり判断が難しいこともありますので、専門家に相談することをお勧めします。
もしサイレントベビーになってしまったら
もしもわが子がサイレントベビーかもしれないと心配になったら、今からでも遅くはありません。次の章でご紹介することをすぐに実行してみてください。サイレントベビーは治ります。赤ちゃんはママの愛情が欲しいだけなのです。自分を責めすぎず、これからたっぷり愛情を注いであげてください。
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小6の息子と小1の娘のママです。パン作りと洋裁が好きです。
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