子どもが大きくなってものごころがつきだすと、親は教育方法について考え始めることでしょう。子どもを褒めて伸ばすべきなのか、怒って伸ばすべきなのか迷うこともたくさんあります。実は、子どもを褒めて伸ばすことには大きなメリットがあります。しかし、褒め方を間違えると逆効果になってしまうことも。ここでは、どのように子どもを褒めればよいのかご紹介します。
子どもを褒めて伸ばすことのメリット
子どもを褒めて伸ばすことにはいくつものメリットがあります。正しい子どもの褒め方を身につけるためには、まずそのメリットを知っておくことが大事です。ここでは心理面と行動面に分けて、子どもを褒めて伸ばすことのメリットを見ていきましょう。
褒めて伸ばす心理的なメリット
子どもを褒めて伸ばすことの心理的メリットには、次の二つがあります。
1.自信がつく
子どもは親に褒められると、やればできるという自信がつきます。子どもにとって親は一番身近で、信頼のおける人間です。何かをやり遂げたときや成功したときに親に褒められると、うれしいと同時に自信がつきます。自信をもって行動することは次の成功を生み、また、それが自信になるというよい回転を生み出すメリットもあります。
2.自己肯定ができる
自己肯定とは「自分は正しい」というように自分を肯定することですが、子どもの場合は「自分は親に大切にされている、親にとって自分は大事な存在である」と感じていることも含みます。自己肯定ができると、前向きな明るい子どもに成長するほか、親と子どもの信頼関係の構築にも効果があります。
褒めて伸ばす行動的なメリット
子どもを褒めて伸ばすことの行動的メリットには、次の二つがあります。
1.コミュニケーション能力が高くなる
親に褒めてもらうことは、子どもにとってはうれしいことです。そのため、何かできたことがあれば、すぐ親に報告します。そのことをさらに褒めれば、また何かできたら親に報告します。このことは、子どものコミュニケーション能力を高めます。逆に子どもをすぐに怒ってしまうと、子どもが親に話しかけないようになり、コミュニケーション能力が低くなります。コミュニケーション能力は大人になってから成功するための重要な能力のため、コミュニケーション能力を高めることは大きなメリットになります。
2.積極的に行動できるようになる
大人になって仕事ができる人の多くは、積極的に行動している人です。この積極的な行動は一朝一夕に身につくものではありません。子どもは褒められることで、少しの失敗にもくじけず積極的に行動できるように成長します。このことも、子どもを褒めて伸ばすことの大きなメリットといえるでしょう。
合わせて読みたい
子どもの褒め方でしてはいけないこと
子どもを褒めて伸ばすことには大きなメリットがあります。しかし、それは正しい褒め方ができて初めて効果が生まれます。子どもの褒め方を間違えると、マイナスの影響さえ与えかねません。ここでは、子どもの褒め方でしてはいけないことについて見ていきます。
心から思っていないのに、むやみやたらに褒める
子どもを褒めようと思って、親がしてしまいがちなのが、心から思っていないのに、むやみやたらに褒めてしまうことです。むやみやたらに褒めてしまうと、褒められることに慣れたり、失敗しても褒められる特別な人間と勘違いしてしまったりする可能性もあります。また、心から思っていないのに褒めていることは、親の表情やしぐさから子どもにも伝わってしまうもの。心からは褒められていないことが伝わると、逆に子どもを傷つけることになってしまうこともあるので、注意しましょう。
親の都合で、意図をもって子どもを褒める
こちらもやってしまいがちな行為ですが「嫌いな野菜を食べさせたい」「もっとテストでいい点が取れるように勉強させたい」など、親の都合で意図をもって子どもを褒めることは、NGです。この褒め方は「子どもを褒める」というよりも、「嫌いな野菜を食べられるようになってエライ!」といった「評価」になってしまいます。評価につながる褒め方が続くと、子どもは逆にプレッシャーを受けたり、親の顔色をうかがったりするようになったりする可能性があります。「結果さえ出せばいい」という考え方をもつ子に育つ可能性さえ出てきます。親の都合だけで子どもを褒めないように心がけましょう。
合わせて読みたい
企業取材や社史制作をメインに、子供の出産を機に教育や会計などの記事も手がけています。家族は小学生高学年の娘、夫。関心事は教育やライフプランのことなど。「これからの時代を生きるために必要な力って何?」をテーマに、日々考えています。
この記事に不適切な内容が含まれている場合はこちらからご連絡ください。