どうすればeスポーツ選手になれる?
プロのeスポーツ選手になるにはどうすればいいのでしょうか。かつてはゲーマー(ゲーム愛好者)がスポンサーを獲得して、結果的にプロとなるという流れでした。しかしeスポーツのビジネスが拡大し、企業がプロチームを結成するなど、状況は変化しつつあります。
日本人eスポーツ選手も世界で活躍
海外では注目度の高いeスポーツ選手ですが、日本では「ゲームは悪いもの」という意識が強く、職業として十分認められている状況とはいえないようです。しかし、日本人のeスポーツ選手も増えています。
梅原大吾さんは「ストリートファイター」など格闘ゲームのジャンルで活躍する、世界的なeスポーツ選手です。17歳で世界大会を制し、以後格闘ゲームの世界的なトーナメントで4度の優勝を飾りました。「世界でもっとも長い期間賞金を稼いでいるプロゲーマー」としてギネスブックにも認定されています。
現在、梅原さんは39歳、10代の頃から国内外のゲーム大会で腕を磨き、2010年にアメリカのゲーム周辺機器とスポンサー契約を結んだことがきっかけで、プロのeスポーツ選手としての活動を行っています。
また、レッドブルやサイゲームズなど4社の企業とスポンサー契約を結び、収入を得ています。さらには、メーカーとともに大会をプロデュースしたり、ソフトウェア開発の開発を行ったりするなど、活動の幅を広げています。
梅原さんにあこがれて、eスポーツ選手になったのが「ときど」さん。梅原さん同様、格闘ゲームのジャンルで活躍し、2017年には世界大会で優勝しました。東大卒という異色の経歴から注目を集めています。
昨年度の推定年収は、梅原さんが2,000万円、ときどさんが4,000万円。日本人プレーヤーのランキングでそれぞれ3位、2位となっています。ランキング1位の「ふぇぐ」さんの年収は推定1億1,000万円といわれています。ふぇぐさんはデジタルカードゲーム「Shadow verse」の世界大会で優勝し、100万ドル賞金を得たことが、ランキング1位に躍り出た要因のようです。
学歴・資格不問 プロチームへの参加が条件
eスポーツ選手になるには、年齢制限も必要な学歴・資格もありません。企業が出資するプロチームに所属し、大会で賞金を稼げれば、プロのeスポーツ選手といえるでしょう。
梅原大吾さんがプロeスポーツ選手になった2010年ごろと状況は変わり、現在はプロチームに所属して活動することが多く、ゲームの種類によってはプロチームに入るために条件があります。
かつては独学でゲームの腕の腕を磨き、大会で優秀な成績を収めてプロとして認知されることが多かったですが、市場が巨大化している今、様相も変わりつつあります。現在は、日本にもプロのeスポーツ選手を養成するための専門学校ができています。独学よりも専門学校に通うほうがプロへの道は早く開ける可能性もあります。将来、eスポーツ選手になるための道筋は少しずつ整備されるでしょう。
おわりに
今後もeスポーツの世界市場は伸長することが予測されています。しかし、アジアや欧米に比べ、日本ではeスポーツやプレーヤーに対する理解が十分進んでいません。トップクラスのプロeスポーツ選手の年収は、海外では数億円というケースも珍しくないです。
プロのeスポーツ選手を目指すなら、最初から世界を視野に入れる必要があるかもしれません。ゲームの腕を磨きつつ、英語力をつけるなど、学校の勉強の中でも役立てられそうなことを探してみましょう。
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企業取材や社史制作をメインに、子供の出産を機に教育や会計などの記事も手がけています。家族は小学生高学年の娘、夫。関心事は教育やライフプランのことなど。「これからの時代を生きるために必要な力って何?」をテーマに、日々考えています。
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