今年に入って、外出先での「授乳」が問題となっています。赤ちゃんはときや場所を選んではくれませんから、おなかがすいたらすぐに泣き出してしまいます。そのときにすぐ授乳ができればよいのですが、電車の中やフードコートなどの視線が集中しやすい場所ではママさんも周りも「気まずい」と感じてしまうのが現状。今回はそんな授乳問題について考えていきます。外での授乳が安心なアイテムもご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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赤ちゃんの授乳回数ってどれくらい?
人間は成長するにつれてご飯の量が変わってきます。赤ちゃんも大人と同じように年齢によって授乳回数や、飲む母乳の量が変わります。一般的に生後1日の場合は約5~7ml、生後3日以後は30~40mlといわれています。回数としては1日に10~12回程度であれば健康であるといえます。ただし、回数自体はそれほど神経質に考える必要がなく、赤ちゃんが欲したときに満足するまで与える「自律哺乳」が基本です。
同じように授乳間隔も「〇時間開けなければダメ」ということはありません。あまりに母乳を欲しがる間隔が短かったり、排尿回数が気になったりする場合にはかかりつけの医院を受診しましょう。
日本での授乳方法の今昔…
「私が子どもを育てた頃はね・・・」とかつての子育て法を語る母親は多くいます。新米ママさんは特にそういった母親の話を聞く機会が多いかもしれませんね。時には「そんなおっぱいのあげ方はダメよ!」と、しかられてしまうこともしばしば。しかし授乳方法も進化しており、今と昔とでは常識も大きく異なります。ここでは今と昔の授乳方法を知った上で、現代の正しい授乳方法を身につけましょう!
授乳前はおっぱいを消毒?さゆを飲む?昔の授乳方法
少し前までは赤ちゃんの体内にばい菌が入らないよう、授乳の前は乳房や乳首を清浄綿で消毒することがありました。しかし、近年研究で母乳自体に殺菌作用があるため、消毒をする必要がないという結果が出されました。むしろ清浄綿などで消毒をすることは肌を傷つけ、そこから菌を繁殖させてしまう可能性もあることから現在ではNGとされています。どうしても気になる場合は水をつけたガーゼなどでポンポンと軽く拭きましょう。
また、昭和時代には授乳後にさゆを飲ませるということも行われていました。煮沸をしているためさゆそのものは赤ちゃんが飲ませても問題ありません。口の中を殺菌するためにさゆを飲ませていたと考えられますが、現在ではあまり好まれる行為ではありません。
そもそも赤ちゃんは味がないものを好まず、さゆには味がないため赤ちゃんにとっては苦手なものでもあります。さらに授乳後は水分が十分に足りているにも関わらず、さゆを飲ませてしまうと腎臓に負担がかかってしまうとされています。
公共の場での授乳は非常識?現在の授乳方法
授乳方法自体は昔とあまり変わりませんが、粉ミルクを使用する場合の哺乳瓶などは進化を続けています。かつては熱湯で煮沸消毒などが主流でしたが、消毒液に浸すだけのものや電子レンジでスチーム消毒ができる専用容器などが登場してきています。
さて授乳の話に戻りますが、母乳を与える場合の、今昔の大きな違いは「環境」です。昭和初期などは赤ちゃんがおっぱいを欲しがったら、その場で授乳できるような時代でした。電車の中や公園のベンチなどで授乳をするお母さんの姿は珍しいものではなかったのです。
しかし現在は授乳室などができたこともあり、公共の場で授乳している姿を見ることがなくなりました。その影響もあるのか、現代では公共の場で授乳をしているお母さんを見ると「非常識だ」という声も聞こえてきます。
見慣れていない光景を目の当たりにすると、「それはおかしい」といってしまうのは悲しいかな「世間体」を気にする日本人の習性ともいえるでしょう。
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1.授乳のタイミングを考えて行動する
とあるママさんから「外食をしているときに子どもがおっぱいを欲しがり、その場であげることもできずに困った」という声が。これに対し多くのママさんからでたレスポンスが「授乳のタイミングを考えるべき」というものでした。
お母さんは毎日赤ちゃんにおっぱいをあげていますから、赤ちゃんのおなかがすくおよそのタイミングを把握しているはずですね。そのため、その声には「そろそろ授乳の時間だなとわかったはずなのに、先に飲食店に入ってしまったことが問題」との厳しめの返答がなされていました。いつでもどこでも授乳ができるわけではない現代、先々のことを考えて行動することがママさんの必須スキルとなっているようです。
2.事前に授乳できる場所を確保&知っておく
赤ちゃんの授乳タイムはある程度規則性がありますが、突発的なこともあります。そんなときに慌てないよう、お出掛けルート内にいくつか授乳ポイントを見つけておくのが現役ママさん。
ママ友同士の情報交換や口コミ、インターネットの情報を駆使して授乳できる場所を把握しておきましょう。また、ドライブの場合には車の中で授乳ができるように授乳ケープや、外から見えないような工夫をしておくことも大切です。
3.授乳しやすい服装で出掛ける
産後はついつい体形カバーの洋服を購入しがちですが、授乳しやすいような前開きの服を選ぶように心がけましょう。ボタンがない洋服だと出先で困るといった意見が多く見受けられました。
また、最近は授乳口があるのに普通の洋服に見えるものがたくさんでているので何枚か購入しておくとよいですね。
4.授乳グッズの活用と所持
外出先での授乳において大切なことは、お母さんが余裕をもって行動することです。親が焦ったり慌てたりすると、子どもはそれをすぐに感じ取ります。すると余計授乳に時間がかかってしまうことも。では余裕をもつにはどうしたらよいか。
ここは文明の利器に頼りましょう!最近は授乳グッズも豊富になってきており、目移りするほどたくさんのお役立ち商品があります。授乳ケープをもったり、使わなくても哺乳瓶を持ち歩いたりするだけでも、心持ちが違うとの声がありました。上手にアイテムを使いこなし、外出先でも恐れず授乳したいですね。
視野に授乳ママさんが!そのときの男性の心中は?
公園に行ったり、電車に乗ったりしているときにおもむろに授乳を始めるママさんの姿!そのとき周囲の男性はどのように思っているのでしょうか。2016年のマイナビウーマンによる調査結果では、大きく分けて五つの意見があげられました。
「赤ちゃんは待ってくれないから問題ないと思う」、「女性から母親になったんだと感じる」、「目のやり場に困る」、「恥じらいはないのかと思ってしまう」、「見た目よりも子どもを優先するんだなと思う」というものでした。
好意的な意見もある中、やはり「目のやり場に困る」や「恥じらいはないのか」など批判的な意見も寄せられています。身近に授乳ママさんがいれば理解できることですが、そういった方がいない場合には男性側はなかなか理解しがたいことなのかもしれません。
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