絶対音感のメリットとデメリットとは
子どもに、絶対音感のトレーニングする上で、知っておく必要があるのが、メリットとデメリットです。メリットは、音を聞くだけで、音符を認識できたり、音楽面で才能を発揮したりすることができる反面、デメリットは音自体に不快を感じることがあるという点です。
メリット1:音を聞くだけで、音符を認識できる
絶対音感を持っていると、音を聞くだけで、音符が認識できるため、音楽自体を耳でコピーすることができたり、楽器のチューニングも簡単に行ったりすることができるようになります。また、子どもが学校の音楽の授業を楽しく、スムーズに受けることも可能になります。音楽をきっかけとして、子どもの学校生活を充実させることができますし、ピアノなどの音楽に関する習い事も進んで体験してくれるかもしれません。
メリット2:音楽面で才能を発揮する
絶対音感を持っていることで、歌うときに音のズレを減らすことができる、初めての曲でも覚えやすく、楽器などの演奏もスムーズに行うことができるため、音楽面で才能を開花させることができるかもしれません。絶対音感の持ち主は、作曲家などの「音を敏感に感じ取る」必要がある職業に向いています。音を自在に操る能力を持つ人は、数多くはいませんので、音を生かすことができる分野に進むことで、子どもの自信にもなることでしょう。
デメリット:音自体に不快を感じることがある
絶対音感を持つ人は、音を正確に聞き分けることができます。しかし、それと同時に、ちょっとした音のズレに敏感になりやすく、一般的には気づかないほどの音のズレでも、気分が悪くなってしまう場合もあります。また、メロディーを音として感じてしまうため、そのメロディーの良さに気づくことができない可能性もあります。音符で音が聞こえてしまうばかりに、不快感をともなうこともあり、日常生活に影響を与えてしまうことも否定できません。
おわりに
絶対音感を持ち、音楽面で才能を伸ばすのは素晴らしいことです。しかし、絶対音感には、メリットとデメリットがあります。その点をしっかりと把握した上で、子どもにトレーニングを行うかどうかを考えることが大切です。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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