引きこもりにはどのような支援があるの?
引きこもりを長期化しないために、引きこもりの子どもをサポートしてくれる機関や治療もあります。家族の力だけでは子どもをケアできない場合は、外部のサービスに頼ることも有効な方法です。家庭の中では解決できない問題に向き合ってくれる他、子ども自身が成長できるような知識や能力を得ることも可能となります。
フリースクールを視野に入れる
フリースクールは、引きこもりや不登校などのさまざまな理由で学校に行くことができない子どもを支援してくれる場所です。つまり、子どものペースで勉強をしたり、同じ経験を持つ仲間と触れ合ったりしながら、社会復帰を目指す役割があります。
しかし、社会復帰を目指すといっても、必ずしも学校に戻らなければならないというわけではありません。学校以外で子どもたちが安心して過ごすことのできる居場所を与えるという特徴を持っているのです。
精神科や心療内科で適切なケアを受けよう
引きこもりは、うつ病などの精神疾患を併発することも多く、精神科や心療内科での適切なケアが必要になる場合があります。このような場所では、薬での治療以外にも、カウンセリングによって考え方やものの捉え方を少しずつ変化させていく支援を行うことも可能です。また、引きこもりになった子どもだけではなく、親の相談にも乗るなど家族全体をサポートすることで、問題の解決を図ることを行ってくれるケースもあります。
精神科・心療内科のデイケアってどんな支援?
精神科や心療内科でのケアが落ち着いてきたら、引きこもりの子どもが回復するためのリハビリを行うことも大切です。その場合は、精神科や心療内科に設けられているデイケアサービスを利用することも有効でしょう。デイケアとは、自分の決めたスケジュールに沿って通所することで、社会とのつながりを取り戻すためのきっかけを作るサービスです。また、それ以外にも規則正しい生活やコミュニケーション能力の回復にも効果的だといわれています。引きこもりのためのデイケアプログラムは、まず部屋から出ることを目的としており、のんびりと活動できる場所を提供してくれます。そのため、比較的取り組みやすく、挑戦しやすい方法となっています。
おわりに
子育てには難しいことも多く、ささいなことが原因となり、子どもが引きこもりになってしまう可能性もあります。そうならないためにも、親は普段から子どもとの関係を考え、必要があれば親子関係を改善していく必要があります。これを機にあなたも、子どもとの接し方を見直してみてはいかがでしょうか?
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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