そもそも保育料無償化は全員・全額無償ではない!
そもそも「保育料が無償化」という言葉ばかりが注目され、幼稚園・保育園に通うすべての子どもたちが無償化になると考えている人も多いのではないでしょうか?しかし、実際にはすべてが対象ではなく、保育料無償化となっても副食費など支払うべき費用がある人も多いのが実態です。ここで今一度、「保育料無償化」の内容について見ていきましょう。
無償となるのは利用料(保育料)
今回の改正によって無償となるのは施設の利用料(保育料)です。1号・2号・3号認定について対象とはなりますが、認定区分・世帯年収など、それぞれの家庭によって無償となる金額に上限があります。特に幼稚園では月額の上限が2万5700円となりますし、認可外保育施設など利用施設によって異なるため、すべてのご家庭が言葉通り「無償」となるわけではありません。
利用できる施設
1号認定 | 幼稚園 (※) ・ 認定こども園 |
2号認定 | 保育所 ・ 認定こども園 |
3号認定 | 保育所 ・ 認定こども園 ・ 地域型保育 |
(※)幼稚園には新制度に移行しない幼稚園もあります。その園を利用する場合は、認定を受ける必要はありません。
副食費は支払う必要がある
利用料は無償化となる一方で、主食費・副食費は支払う必要があります。ただし、第3子以降や年収360万円未満相当世帯など、副食費が免除になる家庭もあります。これは政府が発表している通りであり、園から請求されることについては問題ないお金です。
これまで保育料とは別で支払っていた主食費はこれからも同様に支払っていきます。そして保育料のなかに含まれていた副食費は、これまで市町村を通じて園に支払われていたものの、保護者が直接支払う仕組みに変わります。
ただし、幼稚園など1号認定についてはこれまでも副食費を実費支払いしてきているため、少しわかりにくくなってしまっているのが現状なのです。
おわりに
幼稚園や認可外保育園は、それぞれが利用料を設定できるため、不透明な値上げがされつつあるのが現状ともいえます。ただ、新たに保育士を増員するなど、これまで以上に費用がかかるためという正当な理由がある園もあるのです。今後は政府もきちんと調査をすることを検討しており、適切なお金の使い方がなされることが望まれます。
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長男(小1 )・次男(年中)の二児を子育て中。総務・人事・経理などの事務職に従事し、産休・育休ののちに離職。その後フリーライターとして、出産育児・ビジネス・働き方関連・就職転職・地方創生など幅広いテーマを執筆しながら早4年目に突入しました。
男の子2人の育児に翻弄されつつも、我が子には「思いやりのある子・人の痛みのわかる子」になってほしいと願いながら慌ただしい毎日を過ごしています。
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