ベビーカーにもタブレットを付けられる時代、子どもの遊びは急速な変化を遂げています。携帯ゲームやトレーディングカードなど、子どもが夢中になりそうなものが街中にはあふれていますね。でも、小さな子どもには、もっと単純でわかりやすく、心と体がむずむずするような遊びを体験してほしいもの。今だからこそ教えたい、昔の遊びを九つご提案します。
昔の遊びは子どもの発達に効果大
「ものがなかった時代は、いろいろなものを使って工夫して遊んだ」とよくいわれます。確かに、おもちゃがなかった時代、子どもたちが使えるものは、自然の中にあるものと自分の体しかありません。昔の遊びは子どものさまざまな能力の発達に効果があるようです。
運動能力や手指の動かし方に影響
人の能力は、使わなければ退化していきます。家の中でゲームばかりしていては、運動能力が発達しないのは当たり前ですね。鬼ごっこやかくれんぼ、石けり、馬跳び、木登りなど、昔からの外遊びは体をフルに使ったものが多く、整備された公園以外で遊ぶことによってバランス感覚も鍛えられました。折り紙やあやとり、お手玉などの屋内での遊びは指先や手の動きに器用さが要求され、楽しく遊んでいるうちに能力が身についていったのです。
集団遊びが子どもの社会性を育む
遊びの中には、ひとりひとりが技術を持って遊ぶものと、集団で遊ぶものがあります。外へ出れば誰かしら子どもが遊んでいた時代には、異年齢の集団遊びが普通でした。年長の子が小さい子の面倒を見たり、年少の子が仲間に入れてもらうことで集団のルールを学んだり、遊びの中で子どもの社会性が育まれていたのです。ルールのある遊びの中でのケンカや仲直りが、コミュニケーション能力を養っていた面もあるでしょう。
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伝統的な日本の昔遊び
現役パパママの中には、自分でも昔の遊びをあまり経験していないほうがいるようです。この際、祖父母宅を訪れたときにでも、子どもにもどって一緒に遊んでみることをおすすめします。伝統的な日本の昔遊びは、海外のほうに披露すると大変喜ばれます。グローバル社会では逆に必須の体験かもしれません。
お部屋で遊ぶ「おはじきとあやとり」
おはじき
おはじきは、ガラスでできた平たく丸いおもちゃです。机や畳の上にばらまいて、ぶつけて遊びます。自分の手玉を決めたら、狙いをつけた玉との間に指で線を引きます。アレを狙いますよ、という宣言ですね。手玉を指ではじいて、狙いの玉に当てればゲットできます。何人かで遊び、一番多くとれた人が勝ちです。指の力加減が難しく、集中力も必要です。小さな子は口に入れてしまわないように注意してください。フィールドを変えると滑り具合が違うので、いろいろな場所でやってみましょう。
あやとり
あやとりは、手頃なひもさえあればどこでもできます。ふたりでとるあやとりは、相手の形をどう受けるかが楽しい遊びです。そんなにバリエーションはないのですが、やり取りがおもしろいわけで、何人でも遊べます。電車の中でもOKです。
外で元気に「こまとけん玉」
こま
こまとけん玉は、男の子の遊びとして人気がありますが、もちろん女の子も大好きです。保育園や幼稚園でも取り入れているところがありますね。柄の長いこまは小さい子でも扱いやすいです。柄の部分を両手でこすり合わせるようにして回せます。ひも掛けこまは、右利き左利きで巻き方が逆になります。5~6歳なら、小さいベーゴマも器用に回します。できるようになるまで時間はかかりますが、忍耐力の訓練です。おもしろいことのためには子どもはいくらでも我慢します。できれば大人がかっこよく回すところを見せてあげてください。お父さんの株が上がります。
けん玉
けん玉もお皿が大きい子ども用のものがあります。競技用のけん玉は少し高価ですが、重心がしっかりしているので扱いやすく、上達もはやいです。
けん玉を練習することでメンタル的にもメリットがあります。忍耐力ができたり、上手にできたときの達成感が得られたりするからです。
また、体幹のバランスが大切なのでけん玉を繰り返すことで腹筋力も備わってきます。
行事と共に「たこあげと羽根つき」
たこあげ
日本の伝統行事と一緒に楽しめる遊びもいいですね。たこあげは意外に簡単です。竹と紙でできたたこがあげられるとカッコイイですが、ビニール製のほうが扱いやすいでしょう。ゴミ袋で自作もできます。本格的なスポーツカイトは大人もはまるおもしろさ。親子で夢中になれる趣味が見つかるかもしれません。
羽根つき
外でバドミントンをしている親子をよく見かけますが、お正月の羽根つきもいいものです。実際やってみると、羽子板にあたる感触と小気味よい音がたのしくてクセになります。意外に難しいので、挑戦する楽しみがあります。
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子どもたちも大学生になり、自分の子育てはひと段落。保育士として、地域のコーディネーターとして、子育て支援・子ども支援にかかわっています。ゆる~く子育て楽しみましょう!
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