自律授乳と規則授乳の違いを理解する
自律授乳と規則授乳についてはお話しした通りなのですが、指導してくれる助産師さんや保健師さんによっては、規則授乳を薦めている人もいるのが事実です。またどちらも薦められて、結局どちらを選べばいいかわからないというお母さんたちも非常に多いとされています。結局、どちらが赤ちゃんにとって良いのでしょうか?
どちらの方が赤ちゃんにとって良いの?
結論から言うと、「どちらも取り入れるのが良い」というのが正解です。しかし、今日は自律授乳、明日は規則授乳をすることではありません。つまり赤ちゃんの発達段階に応じで、授乳方法を変えていくことが一般的に好ましいと考えられます。一例として、次に授乳方法の切り替えタイミングをご紹介します。
生後1~3カ月は自律授乳がベター
生後1~3カ月は、自律授乳が好ましいと言われています。この時期に、赤ちゃんにたくさん母乳をあげることで、母乳をつくれるリズムができるからです。また赤ちゃんも母乳を飲む力がついていきますので、この後の哺乳のためにも自律授乳は有効だと言えます。もちろん、赤ちゃんに無理にすべてを母乳で与えようとしなくても大丈夫です。必要に応じて、市販の粉ミルクも使っていきましょう。
生後3カ月以降は規則授乳も視野に
生後3カ月くらいになると、赤ちゃんの生活リズムが整ってきます。夜にまとめて睡眠をとれるようになってくるのです。つまり昼間にしっかりと栄養を取っておいた方がいいので、昼間に規則授乳を行うことで、さらに生活リズムを整えられます。ただ、赤ちゃんによっては夜に全然寝ないことあると思いますので、無理に切り替える必要はありません。
おわりに
今回ご紹介した授乳方法は、あくまで一例にしかすぎません。卒乳するまで自律授乳にしたとしても、赤ちゃんがすくすく育てば問題ないわけです。一番大切なことは、赤ちゃんに必要な栄養がきちんと行き届くことです。そのためには授乳方法を切り替えることも、自律授乳一本でいくことも、どちらも悪いことではありません。ただ授乳方法には種類があり一つに縛られることはないということを知っておくことで、お母さんの精神的負担は減ることでしょう。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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