「イエナプラン教育」でどんな子どもに育つ?
イエナプラン教育の様子を知ると、その自由度の高さに驚きます。子どもがそこまで自主性を持って主体的に活動できるとは、とても信じられないという人もいるでしょう。イエナプラン教育ではなにを学ぶか、どのように学ぶかという目的や方法を自分で考える方法を身に着けることができるのです。教師の役割は子どもたちに課題を与えることではなく、方向性をアドバイスすること。イエナプラン教育で子どもたちはどのように成長するのでしょうか。
自分の頭で考え、学び続ける子ども
イエナプラン教育は自分の頭で考えられる子どもを育てます。子どもたちは自分の好きなことであれば、自主的に知識を取り入れ自ら学ぼうとし続けます。小さな子どもが電車の名前をたくさん覚えていたり、難しい工作をひとりで作り上げたりする様子を見たことはありませんか。子どもたちは自分の好きなことについては、大人に命令されなくても貪欲に知識を吸収し、創意工夫をします。
イエナプランでは学びたいこと、学ぶ方法について、自分で計画を立てて勉強を進めるよう教師がアドバイスしていきます。自ら考え、学ぶ習慣をつけた子どもは、中学や高校、大学に進学しても、自分で課題を見つけて学び続けられる人になるでしょう。
他者を尊重し、多様性を認められる子ども
イエナプラン教育における学びは、グループでおこなわれます。ディベート(討論)というよりは、ダイアローグ(対話)が重視されるため、人の意見をよく聞き、協力することが求められます。その過程で自分以外の他者を尊重する心が芽生えていくのです。
またグループは異年齢で構成されるので、各人の能力や経験に差があるのが当たり前。人と比べて優劣を競うのではなく足りない部分を補ってあげたり、自分も助けられたりしながら一緒に成長していくことで、「いろいろな人がいる」と自然に理解し、多様性を認められるようになります。他者に認められることで自己肯定も高まっていくでしょう。
おわりに
イエナプラン教育はオランダで発展した教育プランです。日本の教育とは異なる点も多く、教師と保護者の連携も密におこなわれています。日本でイエナプラン教育を受けられる学校はまだ少ないですが、学校によっては「総合的学習の時間」や「他学年との交流」など、イエナプラン的なプログラムを取り入れているところもあります。地域の学校でどのような教育プランが策定されているのか、教育委員会のHPなどで調べてみてはいかがでしょうか。
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子どもたちも大学生になり、自分の子育てはひと段落。保育士として、地域のコーディネーターとして、子育て支援・子ども支援にかかわっています。ゆる~く子育て楽しみましょう!
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