「びのびと育ってほしいから」と放任主義を掲げるパパママも増えてきているそうです。しかしながら、この放任主義を履き違えてしまっている親御さんも多く、一歩間違えばネグレクトになってしまうことも。ここでは、干渉しすぎず、放置もしない、正しく「自由にのびのび」子育てするポイントをご紹介していきます。
「放任主義」についてちゃんと考えよう
子どもを自由にのびのびと育てるための「放任主義」。よく聞く言葉ですが、具体的に放任主義の子育てとはどういった子育てのことを言うのでしょうか。ここではまず、放任主義についての概念を整理していきましょう。
「放任主義」ってそもそもどんな子育て?
子育てで言う「放任主義」というものに明確な定義があるわけではありませんが、あえて言うとすれば、放任主義とは「親があれこれ過干渉せず、子どもの判断や意思を尊重すること」ではないでしょうか。ただしこれは、子どもが健全・健康に育つような環境を確保し、かつ、生きていくために必要な規範意識をきちんと教授しておくということが大前提であり、何でもかんでも子どもの好きにさせるのとはわけが違います。
放任主義の子育てのメリットは?
放任主義で子どもを育てることのメリットとしては、子ども自身に判断させその意思をきちんと尊重することで、子どもの自立心が養われるということがあります。また、自分で考え、経験することによって可能性が広がり、さまざまな能力を身につけ個性を伸ばすことができます。まさに子どもが「自由にのびのび」と育っていくのです。
放任主義とほったらかしは一緒ではない
しかしながら、この放任主義の意味を履き違え、単なるほったらかしの子育てになってしまっているパターンも多く見受けられます。
例えば、好きな時間にお菓子を食べ、好きなだけゲームをし、公園やプレイルームではやりたい放題、レストランやスーパーでも走り回っているのに親は(時におしゃべりに夢中で)何も言わない、というようなケースです。確かに子どもは「自由にのびのび」しているかもしれませんが、これでは単にルールを守ることや我慢をすることを知らない、わがままでこらえ性のない子どもになってしまいます。
このように育てられた子どもは、いずれ社会に出た時に恥ずかしい思いをしたり、人とうまく関われなかったりすることになります。子どもの将来を無視したこのような子育ては、愛情を持って子育てができないのと変わりないと言えるでしょう。
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放任主義はネグレクトになりうる?!
先に述べたように、放任主義も履き違えると、愛情を持って子育てができないのと同じような状況に陥り、一歩間違えばネグレクトになりかねません。ここではネグレクトについて正しく理解し、間違った放任主義とならないための注意点をお伝えしていきます。
まずはネグレクトの意味を知っておこう
「ネグレクト」とは、社会的に保護が必要な乳幼児の養育を親などの保護者が放棄することで、一般的には、食事を与えない、オムツや衣服を交換しない、病気になっても適切な治療を受けさせない、長時間一人で放置するなどが「ネグレクト」にあたると考えられています。真夏の車中に子どもを残してパチンコに出掛けたり、寒い冬に薄着のまま外に出したりすることもネグレクトの一種で、〘いずれもひどい場合には子どもが死に至ることもあり、虐待と並んで懸念される子育てにおける問題〙となっています。
こんな行為もネグレクトにあたる
その他、健康診断を受けさせない、文房具など学業に必要なものを与えない、子どもを無視する、愛情を示したりスキンシップしたりすることを怠る、などもすべてネグレクトです。これらのネグレクトは命を落とすほどのことではありませんが、子どもの情緒や知能の発達に重大な障害や遅れを引き起こすリスクは高くなると考えられています。
間違った放任主義はネグレクトになりうる
放任主義を掲げている人の中には、子どもに自由にさせているように見えて、実際は自分の楽しみが優先であり、子どものやっていることを気にかけない、子どもの話を聞かない、子どもを見ていないという人もいます。これは子どもに無関心なネグレクトであると捉えられてもおかしくはありませんし、実際子どもたちは気にかけてもらえない寂しさを感じているかもしれません。放任主義のつもりで、子どもを顧みないネグレクトになってしまわないよう注意しましょう。
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仕事もしながら3歳の娘の育児を頑張る高齢ママです。
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