難聴を未然に防ぐイヤホンの選び方とは
難聴は、一度発症してしまうと、一般的な治療での回復は難しいものとされています。そこで、未然に騒音性難聴を防ぐためには、イヤホンの選び方が重要になってきます。難聴を防ぐためには、どのようなイヤホン・ヘッドホンを選ぶ必要があるのでしょうか?
音量制限のあるヘッドホンを使う
難聴を防ぐには、大音量での視聴を防ぐことが重要になります。そこで重要なのが「音量制限のあるヘッドホンを使う」ことが大切です。スマホにせよ携帯音楽プレーヤーにせよ、音量の上限はありますが、その多くは大音量にしようと思えば聴覚が壊れるほどの大音量を流すことができます。聞こえないからといって音量を上げれば上げるほど、子どもは自覚のないまま音量を上げるクセを付けてしまいます。しかし、音量をいっぱいにしても耳にダメージを与えないよう、あらかじめ音量制限ができるヘッドホンを使うことで、子どもが好きなだけ音量を上げてしまうのを防げます。
ノイズキャンセリング機能のあるものを使う
イヤホン・ヘッドホンの中には、ノイズキャンセリング機能が付属しているモデルもあります。ノイズキャンセリング機能とは、環境音を打ち消して曲などを聴ける機能のことをいいます。周囲の音が打ち消せることから、聴きたい内容に集中できるため、無駄に音量を上げる必要がありません。周りの音を気にせず、集中して見たいもの・聴きたいものを視聴できることから、イヤホンを使うのであれば、もっとも現実的な方法かもしれません。
音を出さなくても楽しめるゲームをする
そもそも、子どもにイヤホンを使わせる場面を想定すると、多くの場合は周囲の環境に配慮する目的で使われます。そのため、音を聴かずに遊べるゲームなどを楽しむという方法もあります。昔の行楽といえば家族や仲間内で楽しめる、トランプなどのアナログゲームがありました。新幹線などの移動であれば、そのような形でゲームを楽しむことも、子どもにとってはよい思い出になります。発想を転換して、耳に負担をかけない方法を考えるのも一つの方法だといえるでしょう。
おわりに
子どもがイヤホンを使用する場合に備え、極力周りの雑音を気にせずに使えるモデルを選んであげることは、子どもの耳を守ることにもつながります。音量を上げなければ視聴できない環境での利用はできる限り避け、どうしても使わざるをえない場合は、ノイズキャンセリング機能があるものや、音量上限付きのヘッドホン・イヤホンを選んで使うようにすることがポイントです。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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