自分でできることを手伝うのは甘やかし?
甘えさせると甘やかす。両者が異なるのはわかっても、「子どもが今求めているのはどちらの甘えなのか」判断に迷うことはないでしょうか。例えば、できるのに「やって」と言ってくるケース。自分でできることは自分でさせることが大切だと言われますが、子どもの自立を考えたとき、どう対応するのがよいのでしょうか。
甘えたい気持ちが満たされると自ら動きだす
先日、わが家で実際にあった話です。4歳の息子は時々「着替え、手伝って」と言ってきます。ふだんは自分で着替えているのに、です。しかも朝の慌ただしいときにです!甘やかすのもよくないかと思い、いつもは「自分でできるでしょ」と返事をしていました。しかし、何度促しても一向に着替えるそぶりを見せません。結局着替えが終わるまでに1時間近くかかるということもありました。ある日、息子がまた「着替え、手伝って」と言ってきました。「手伝ってほしいの?じゃ、特別!パジャマを脱ぐのは一緒にやろうか?」と応じてみたら、息子は満面の笑み。「着るのは自分でできるかな?」と聞くと、「できなーい」と言いながらもあっという間に自分で身支度を終えてしまいました。
自分でやる意欲は、充電された心から湧く
自分でできるのに親が手を出すのは、過保護や甘やかしなのかもしれません。しかし、できるけれど一緒にやってほしいと思うときはあるものです。まして、成長が著しく、心も不安定になりがちな子どものこと。親の愛情を求めて、あえて自分ができることを「手伝って」と言うこともあるでしょう。しかし、その気持ちが受けとめられてちゃんと甘えることができると、子どもは再び自分で自分の世界を切り拓いていきます。甘えという形で心にエネルギーをチャージするからこそ、自分でやろうという意欲が湧いて、自立に向かっていくのです。
おわりに
子どもが自立するためには、甘えることが大切です。子どもは自立と甘えを行ったり来たりしながら徐々に世界を広げていきます。子どもが求める甘えに応えながら、機が熟し、子どもが自立していくのを見守っていきましょう。
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メンタルコーチとwebライターの兼業をしている40代ワーママです。夫と息子との3人家族。東京生まれ東京育ちの大阪府民です。電車と食べることとヘンテコな踊りと絵本が大好きな、まもなく5歳の息子のお蔭で親として日々成長中です。息子が寝る前に習慣としてつづけてきた絵本の読み聞かせが、もうすぐ通算650冊になります。
Mme_barbon(マダムバルボン)は息子が好きだった絵本『ワニのバルボン』シリーズが由来です。
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