まだまだ課題の多いベビーホテル
現代社会における多様なニーズに対応するために設置されたベビーホテルですが、一部の施設では死亡事故や重大な事故が起こってしまっているのも事実です。現状から浮き彫りとなっている課題について、みていきましょう。
指導監督基準に達しない施設が約半数
児童福祉法に基づいて保育施設の運営や保育内容が適切であるか、認可外の施設であっても行政の立ち入り調査が行われています。東京都ではベビーホテルの立ち入り調査を原則年1回以上行っており、その結果、ベビーホテルの立ち入り調査では約半数が職員および乳幼児の健診や保育士数、消防計画について指導監督基準に達しておらず、安全面での不安が残ります。
死亡事故が起こってしまった例も
健全な運営を行い、他にはない柔軟なサービスを提供しているベビーホテルもありますが、中には指導監督基準に違反した状態で営業を続け、死亡事故が起こってしまった例もあります。2001年に東京都のベビーホテルで一つのベビーベッドに2人の乳児を寝かせたまま保育士が付き添わず、乳児同士が重なって眠ってしまい窒息死するという痛ましい事故が起こっています。このベビーホテルでは基準に満たない保育士の配置が常態化しており、当時も一人の保育士が20人の乳幼児をみていたということです。他の施設でも複数の死亡事故が起きており、認可外保育所での死亡事故が突出して多いことから、基準の順守と安全管理の徹底が喫緊の課題といえるでしょう。
ベビーホテル利用時に気をつけたいこと
必要に迫られているとはいえ、大切な子どもを安心して預けるために気をつけたいポイントがいくつかあります。保育の様子を実際に見学して、子どもたちの様子や、職員の接し方、衛生状態や施設環境を確認しましょう。職員数だけではなく有資格者が十分に配置されているかも重要な項目です。また、保育理念が実際の保育に反映されているか確認しましょう。
おわりに
多様なニーズに応えるために、ベビーホテルが存在しています。子どもたちが安心・安全に過ごすことができれば保護者も安心して働くことができるというものです。事故なく、良質な夜間保育を行うことができるベビーホテルが増えることを期待します。
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1歳6ヶ月にして早くもイヤイヤ期に突入した息子を育てるママです。現在第2子妊活中、不妊治療頑張っています!
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