子どもが叩くことで表現しないために日常でできること
叩くことが良くないと理解している子どもが叩く行為をしてしまうのは、どうしてでしょうか。それは言葉で自分の気持ちを上手く表現できないことが大きく関わっていると言えます。
以下に、日常的にできる工夫や心の持ちようについて考えてみましょう。
親と一緒に表現方法を学ぶ
自分の気持ちの伝え方を子どもと一緒に訓練することは、日常の生活の中でもできることです。しかし、一方的に教えこむ必要はなく、遊びの中で少しずつ身につけていきましょう。
例えば、「ごっこ遊び」やおままごと、○○やさんごっこなどを通じて、人とのやり取りの方法を楽しみながら覚えていくように促してください。また絵本の読み聞かせや、子ども向けのアニメを見ることも効果的です。
ちょっとした子ども同士のトラブルは成長の機会と考える
子ども同士のケンカやトラブルはできれば避けたいと考えてしまうものですが、軽いケンカであれば、物事の良し悪しや人間関係を学べる良い機会にもなります。もちろん、やりすぎな場面には時に厳しくする必要がありますが、あまり神経質になりすぎず、子どもの成長の通過点と捉える気持ちも必要です。
時には専門家に相談も考えてみる
どうしても叩くのをやめることができない場合、もしかすると子どもの発達や心に原因があることも考えられます。そういった際には専門家に相談してみることも必要かもしれません。専門家に相談することで叩く子どもへの寄り添い方や、やめてもらうためのアプローチ方法などを具体的に提案してもらえます。
おわりに
子どもが人を叩く理由は、攻撃的な意図だけに限らずさまざまです。一見攻撃的に見える行動でも、深く掘ってみると寂しさを募らせていたり、不安に思っていたりといった心に行きつくこともあります。
そのため、まずは子どもの気持ちに寄り添うことからはじめてみてはいかがでしょうか?なお、表現方法が分からない子どもには、自分の気持ちを表現する環境を整えてあげる、表現方法を教えてあげることも大切です。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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