子どもたちを守るためにできること
子どもたちを守るためには、ふたつの方向からアプローチするのがよいでしょう。ひとつは、即効性のあるSNSを利用する際のリテラシー教育です。もうひとつ、時間はかかりりますが、ほかのどんな場面にも対応できる根本的な信頼関係の構築です。
「知らない人と会ってはいけない」と教える
子どもを実質的な被害から守るためには、「知らない人と会ってはいけない」としっかり教える必要があります。注意したいことは、大人と子どもでは「知らない人」の定義について異なる場合があることです。大人の感覚でいうと、「ネット上で何度も会話したことがある」「名前や住んでいるところを聞いた」というだけでは、「知人」とはとても言えませんが、子どもの認識は違うことがあります。認識のすり合わせをしたうえで、注意をうながしてください。
絶対に子どもの味方になる
子どもがケガをしたときや、失敗したとき、子どもを責めたりしていませんか。「前をよく見ていなかったからよ」「だから言ったじゃないの」など、子どもが「自分が悪いのだ」と感じるような発言を繰り返していると、子どもは失敗を隠すようになります。また被害にあった場合、「自分のせいだから仕方がない」と自分を責めてしまいかねません。子どもたちを守るためには、「何があっても自分の味方になってくれる」という信頼を得ることです。信頼関係があれば、万が一被害にあってもごく初期の段階で発見できるかもしれません。この役割は、必ずしも親でなくてもかまいません。身近な子どもにとって、信頼できる大人になれるよう、心にとめておいてください。
おわりに
生まれたときからインターネット環境が存在していた子どもたちにとって、SNSは身近なツールです。やみくもに使用を禁止することで、かえって隠れた使用をうながすことにもなりかねません。しかし小学生までの子どもにとっては、危険をともなってまで使わせるメリットは感じられません。SNSの使用は大人の管理下でおこない、フィルタリング機能などを利用して、安全面に十分配慮することが必要です。同時になんでも話しあえる関係性を作ることが、思春期のあらゆる問題の対策にもつながります。時間をかけて親子で話し合ってみてください。
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子どもたちも大学生になり、自分の子育てはひと段落。保育士として、地域のコーディネーターとして、子育て支援・子ども支援にかかわっています。ゆる~く子育て楽しみましょう!
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