小学校入学を機に、保護者から離れて「子ども一人」での通学になるというケースも多いのではないでしょうか?ただ、小学校生活の中の事故ってかなり多いんです。ここでは事故によくあるケースとともに、ケガをしてしまいやすい状況についても解説していきます。また、それぞれの予防方法や対策についても解説します。
小学校生活は事故の危険がる
小学校生活は、非常にたくさんの危険が潜んでいます。データによると小学校の場合は休憩時間の事故やケガが多く、次いで体育や保健体育の授業中にケガをすることが増えているようです。特に、休憩時間中はついつい子ども同士でヒートアップしてしまったり、楽しくなってしまったりして、周囲を見渡す力が散漫になってしまいがちなのでしょう。
休み時間は子ども同士の衝突事故に注意
小学生の休み時間といえばつい楽しくなって、教室や廊下などで遊びたくなってしまいます。しかし、お互いに走っている状況でぶつかって頭から流血するなど、何かの拍子にものに当たってケガをする事例が存在します。例えば、走っていて出合い頭に頭をぶつけると、その拍子に転倒してしまい、さらに床に頭をぶつけるなどの危険な状態になることも考えられます。
【例】
5月は通学途中の事故が特に多い?
政府が平成31年の3月末に発表した資料によると、小学生の通学途中の事故が特に多いのは例年5月というデータがあります。特に新一年生については、5月に交通事故でケガをするケースが非常に多く、気を付けなければならないポイントがたくさんあります。なぜ5月は通学途中の事故が特に増加するのでしょうか?
これは、大人もそうなのですが、新年度である4月に環境が変わり、その頃は事故防止などにきちんと気を配るのですが、ある程度「慣れてきた」5月という時期を迎えると、「慣れ」が災いするのです。大人の世界でも、ヒューマンエラーは慣れた頃に発生するといわれる通りで、普段とは違うコースで横着をしてしまったり、地下道を見つけて危険なのにその近道を利用してしまったりなどが、事例として出てくるようになるのです。
慣れた頃が一番失敗しやすい、ということを子どもたちにもしっかりと伝えましょう。
体育の授業でもけがや事故に注意
小学生の授業の中でも、特にテンションが上がりがちなのが体育の授業です。体育では遊具・器具を使うことがありますが、マット運動で首や足首をひねってしまうなど、いわゆる筋を痛めるといったケガをすることもあります。また、跳び箱で着地に失敗すると、思わぬところから落下してしまうため、これもケガにつながりやすくなるでしょう。特に、小学生は全体のケガのうち4割弱が腕や手に集中していることから、こういった活動の時にケガをするというシーンが浮かんできます。
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夏特有の学校の事故にも注意
年中通して、事故防止には保護者が気を配るべきですし、子どもたちも十分に気を付けるべきですが、その判断が鈍ってしまう場面というものがあります。それが真夏です。熱中症やプール授業によって事故が起きるケースも、ここでは併せてご紹介します。
熱中症が原因でケガをする事例は?
真夏の時期の校外学習や体育、通学途中は、直射日光や地面からの照り返しによって、子どもは大人よりも早い段階で熱中症になってしまうケースがあります。熱中症になるとふらついたり、一時的に判断力が低下したりして事故やケガにもつながるので気を付けましょう。
プールへの飛び込み事故もめずらしくない
プールへの飛び込み事故も、決して無視できない水準で発生しています。過去にプールの飛び込みで事故が起きたため、現在学習指導要領では、プールへの飛び込みを禁止しています。しかし、このルールを徹底することができず、休み時間などにふざけてプールに飛び込み、事故につながるということもあります。夏場はプールに入ることが多いため、注意すべきポイントです。
学校のルールに従って熱中症対策を
小学校では、教室内にクーラーが設置されていなかったり、水分補給をできる時間が決められていたり、なかなか熱中症対策をとることができない場合もあるでしょう。
しかし、全く熱中症対策を行わないと大事に至る可能性もあります。学校のルールに従って熱中症対策を適切に行えるよう、普段から学校のルールを聞いておくというのも一つの対策です。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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