現在働くママにとって、待機児童問題は大変深刻な状況です。出産を経た後も継続して働きたい場合、子どもを預ける施設を探すことは必須。最近では主に3歳児未満の子どもを預けられる小規模保育が増えつつありますが、園庭がなく、施設的に転園を希望しているご家庭も多いようです。
今回は、小規模保育から別の保育園へ転園した場合に悩む「3歳の壁」にもスポットを当てながら転園について考えていきましょう。
「3歳の壁」が働くママに恐れられる理由
育休をとって仕事に復帰するママにとって、子どもを安心して預ける施設を探すことは大変重要です。小規模保育に入れたものの2歳までしか預けられません。そのため3歳以降は別の預け先を探さなければいけないのです。そこで今回は「3歳の壁」といわれる問題について解説します。
「3歳の壁」とはどういう意味?
原則として2歳までの子どもを預かる小規模保育施設で起こっているのが「3歳の壁」問題です。子どもが3歳になるタイミングで別の保育園へ入園申請をした場合、選考に落ちたり、預けられる時間が短くなったりする可能性が考えられます。これまで同様に働ける生活環境を整えられず、やむなく働き方を変えたり、退職を余儀なくされたりするママがいるのが現状です。
小規模保育とは?
小規模保育とは、主に0~3歳未満児、定員6~19人以下の小規模で行われる保育です。2015年度に施行された「子ども・子育て支援法」の中で、「小規模認可保育所」として国の認可を受けた事業でもあります。ここ数年都市部などの待機児童問題が深刻化しており、その多くが3歳児未満の低年齢です。そのような背景も影響し、小規模保育施設の新規開設・利用者も増えています。
小規模保育のメリット・デメリット
子どもが小人数なので手厚い保育ができ、子どもの興味や個性に合わせた丁寧な保育ができるメリットがあります。スタッフが子どもに対してしっかり目が行き届くのは親としても大変安心できるポイントです。
一方、小規模保育はそれほど広いスペースがなくても開設できるのがポイントです。園庭がない場合など、施設的には子どもにとって充実しているとはいいがたいのがママの本音ともいえます。
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小規模保育から連携施設への入園のしくみ
現在では規制緩和によって、国家戦略特区の小規模保育は、3~5歳児も受け入れ可能となっています。また一部の小規模保育では、連携施設があります。ここで、小規模保育から連携施設へ入園する場合のしくみについて見ていきましょう。
連携施設があれば優先的に入園可能に
小規模保育は2歳児未満までが対象です。卒園は3月末であり、その後は別の保育施設を探す必要があります。一方で3歳以上の保育を行う連携施設がある場合、優先的に連携保育園への入園ができるのがポイントです。ただし、連携施設がない場合もあるため、事前の確認は必要です。
確実に入園できるとは限らない「不安」も
優先的に小規模保育から連携施設へ入園ができるものの、確実とはいいきれません。連携施設にも定員枠があり、定員がいっぱいになれば入園はできません。連携施設ですでにいる2歳児が進級し、退園児などの空いた枠に入ることができれば入園できるというのが現実です。
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長男(小1 )・次男(年中)の二児を子育て中。総務・人事・経理などの事務職に従事し、産休・育休ののちに離職。その後フリーライターとして、出産育児・ビジネス・働き方関連・就職転職・地方創生など幅広いテーマを執筆しながら早4年目に突入しました。
男の子2人の育児に翻弄されつつも、我が子には「思いやりのある子・人の痛みのわかる子」になってほしいと願いながら慌ただしい毎日を過ごしています。
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