赤ちゃんが少し大きくなってくると、食事の様子も変わります。大人がスプーンで与えなければ食べなかった子が、いきなりお皿の食べ物を手づかみするようになり、部屋中に食べ物が散乱して大混乱!でも、けして叱らないでください。手づかみ食べは、子どもの発達に必要なこと。しっかり教えて、ごはんを楽しく食べられる子に育てましょう!手づかみ食べの教え方と、イライラしない大人の対処法をご紹介します。
手づかみ食べは離乳食後期から
手づかみ食べは、離乳食後期の9カ月頃から自然に始まることが多いようです。あごの力が強くなって、柔らかいものなら歯茎でつぶせるようになってきた頃ですね。この頃になると赤ちゃんの運動能力も発達し、ものを上手につかめるようになってきます。
手づかみ食べのきっかけは好奇心
手づかみ食べのきっかけは、赤ちゃんの食べ物に対する好奇心です。ごはんを食べさせているスプーンをつかもうとしたり、お皿に自然に手が伸びたりするようになったときが始めるチャンス!赤ちゃんの好奇心をしっかり満足させてあげましょう。「行儀が悪い」とか「早くスプーンを教えなくちゃ」とあせる必要はありません。
手づかみ食べは、赤ちゃんの五感を刺激して脳の発達を促します。手に触れる食材は、赤ちゃんにとってはまだよくわからない未知のものばかり。どんな手触りなのか、においなのか、味なのか、赤ちゃんは一生懸命知ろうとしているのです。
いつから始まるかは子どもの個性
およそ生後9カ月頃から始まる手づかみ食べですが、赤ちゃんによっては始めるのが遅い子もいます。発達のペースはそれぞれ違いますから、無理強いはしないで見守ってあげましょう。赤ちゃんの興味は、まず自分に向かいます。そして発達とともに、徐々に周囲の物事に意識が向き始めるのです。また、いつ終わるのかも個々のペースによります。保育園で見ていると、3歳過ぎまでは突発的に手づかみ食べをしてしまう子もたくさんいますから、あまり気にしないでください。
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手づかみ食べの教え方
始まる時期には個性がありますが、いつまでもまったく興味が出ないというのは、環境に問題があるのかもしれません。「自分で食べる」意欲を育てるために、ちょっとした工夫をしてみることをおすすめします。
手づかみしやすいメニューを与える
そもそも、手づかみしにくい食物ばかり出してはいませんか?いつまでもトロトロの柔らかいものばかりでは、手もでません。つかめるくらいの固さがある食べ物を出してあげてください。ゆでたにんじんをスティック状に切ったり、ブロッコリーをやわらかく煮たり、マッシュポテトを小さめに丸めたりするとつかみやすくなります。もちろん全部が全部、そうしたメニューでなくてもよいのです。何か1品、できそうなものを用意してみてください。温度も重要ですので熱すぎるものはNGですよ。
大人も一緒に手づかみする
赤ちゃんが何をどう食べるか、じーっと目の前で見つめているだけでは、いけません。楽しい食事にはコミュニケーションも大切です。大人が食べる姿を見せてあげてください。できれば一緒に手づかみで食べること。「おいしいね!」と笑顔で声かけをしながら食べれば、思わずつられて手が伸びるはずです。おなかが空いている食事の始めに、まず手づかみできるメニューを一皿出すというのもいいですね。子どもは慣れてくるとうどんも手づかみしますが、大目に見てあげてください。
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子どもたちも大学生になり、自分の子育てはひと段落。保育士として、地域のコーディネーターとして、子育て支援・子ども支援にかかわっています。ゆる~く子育て楽しみましょう!
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