親世代・祖父母世代が同居して一緒に子育てを行っていた時代から一転し、核家族世帯の一般化など、近年は時代の変化によって子育て環境は大きく変わっています。現代の育児方法を学び、親世代・祖父母世代の関係を円滑にする事や、地域とのつながりを持つきっかけとして「祖父母手帳」が、今注目されています。今回は祖父母手帳について詳しくご紹介します。
そもそも「祖父母手帳」ってなに?
近年注目されはじめている「祖父母手帳」。埼玉県を始め広島県や横浜市など、さまざまな地域の自治体で配布されています。しかし地域によってはまだ祖父母手帳という言葉を聞いた事がないという方も多いのではないでしょうか。まずは祖父母手帳とは一体何なのか、主な内容からご紹介します。
子育ての昔と今~育児方法のギャップ
祖父母世代と親世代、双方が当たり前と思っている育児方法には、さまざまな面でギャップが生まれています。例えば、赤ちゃんの抱っこは、抱き癖がつくから赤ちゃんが泣いていてもすぐ抱っこしない方が良いとされていた祖父母世代に対し、抱っこは赤ちゃんの心の成長に役立ち、人への信頼感が育つので抱き癖は気にせずたくさん抱っこしてあげた方が良いとされている親世代。また、授乳は3時間おきと決められていた祖父母世代に対して、母乳であれば、赤ちゃんが欲しがる都度授乳するとされている親世代。祖父母手帳によって、世代の違いによる育児常識のギャップ・認識の違いについて知る事ができるのです。
親・祖父母の関係~付き合い方のヒントが満載!
親世代・祖父母世代では、子育てに対する意見の食い違いが生じる事も多々あります。祖父母手帳では、ここは任せてほしい、もっとここを手伝ってほしいという子育てのすれ違いを親・祖父母双方の立場から知る事ができます。意見を完全に否定されるのは悲しいという祖父母世代の意見や、孫に勝手になんでも買い与えてしまうのは困るという親の意見など、互いがされてうれしい事・困る事の具体例がイラスト付きで書かれているものもあります。互いに直接伝えにくい本音が手帳によって認識できるので、気持ちを理解し合い、良好な関係を築くためのヒントが盛り込まれているのです。
子どもを不慮の事故から守ろう!
大人にとっては平和で住み慣れた環境であっても、キッチン周りの炊飯器やポットによるやけど、リビングの灰皿、コンセントなど子どもにとってはけがをする原因となる危険が潜んでいます。また、一歩外に出れば車や自転車との衝突事故、公園の遊具での事故などが起こる可能性は無限大です。祖父母手帳では、屋内・屋外ともに想定される危険について掲載があるものがほとんどで、子どもをあらゆる危険から守る意識を持つ事ができるでしょう。
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「祖父母手帳」を使う事で得られるメリット
子育てにおけるジェネレーションギャップを解消できるとして注目されている祖父母手帳。利用する事によって、子ども・親・祖父母というそれぞれの立場において、どの様なメリットが生まれるのでしょうか。親子3世代にわたり、具体的に得られるメリットを把握しておきましょう。
子どもにとってのメリットとは?
祖父母手帳の利用によって、親世代だけではなく祖父母世代が親世代と同じ目線で育児に関わる事で、子どもはより多くの人からの愛情を受けて成長していきます。日頃から多くの人と関わり、愛情を感じて育つ事で、情緒が安定し、社会性が育まれるので自然と他人への興味・理解・思いやりを持って成長する事ができます。親世代、祖父母世代、地域の大人たちなど多くの人と関わり合う事でさまざまな価値観に触れ、経験・成長していけるでしょう。
親世代にとってのメリットとは?
祖父母手帳の利用から、育児への常識・価値観のズレが解消でき、祖父母から育児の協力をストレスなく受ける事ができるようになります。そのため共働きの場合は特に、育児方法へのギャップがなく祖父母の協力が得られると、仕事と育児との両立がしやすくなるでしょう。また、大勢で育児を行う事でママの負担が軽減され、心に余裕を持って子どもと向き合う事ができるようになります。
祖父母世代にとってのメリットとは?
祖父母にとってのメリットは、親世代・孫双方との上手な付き合い方を知り、良好な関係を築く事ができるという事の他、孫育てを通じて刺激(元気)をもらって、老化予防になるというメリットがあります。また、地域住民とのつながりができるきっかけとなり、新たな生きがいを感じられるとセカンドライフを楽しむ祖父母世代も多く見られます。
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3歳の息子を育児中のシングルマザーです!製菓専門学校を卒業し、子供とお菓子作りが趣味です!
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