乳幼児が受ける予防接種には定期接種と任意摂取があるのを知っていますか。定期接種は感染力が強い病気に対して国が赤ちゃんの命を守るために摂取を勧めるものであり費用はかかりません。一方任意接種は保護者の判断で受けるもので費用は基本的に自費です。今回は定期接種を受け忘れてしまった時の対応策やどこへ相談すればよいのかについてお伝えします。
日本における予防接種のうち定期接種の現状
現在、日本国が「定期接種」と定めている予防接種は費用負担なく受けることができ、ほとんどの子どもが対象月齢で予防接種を受けています。ここでは予防接種が必要な理由、定期接種の種類、集団免疫についてお伝えします。
幼い子どもに予防接種はなぜ必要なのか
赤ちゃんは母親から病気と闘うための免疫をもらいますが、生後2カ月を過ぎるとその免疫は失われると考えられています。そのため生後3カ月あたりから予防接種が始まります。病気と闘う力が弱い赤ちゃんに予防接種によって病原菌に対する免疫をつけ、死亡する恐れのある、また重篤な後遺症をもたらす可能性のある感染から守る目的で行われているのが定期接種です。
定期接種の種類や接種の時期について
2017年3月現在で国が定める「赤ちゃんの定期接種の種類と接種開始」についてお伝えします。
- B型肝炎:生後2カ月から接種可能で0歳では定期接種で3回、1歳以降は任意接種
- ヒブ:生後2カ月から3回、1歳で追加1回接種
- 小児用肺炎球菌:生後2カ月から3回接種
- ポリオ・破傷風・ジフテリア・百日咳(ぜき)の4種混合:生後3カ月から3回、6カ月あけて追加1回
- BCG:生後5~8カ月に1回
- 麻しん風しん混合(MR):1歳で1回、就学前に1回接種
- 水ぼうそう:1歳から2回接種
- 日本脳炎:3歳から3回、9歳で1回追加接種
予防接種で保たれる集団免疫について
ワクチンで予防できるとされる病気には日本での発症率が0%でも他国では猛威を振るっている病気があります。交通網の発達を考えれば身近に強い感染力を持った病原菌が入り込む危険性はじゅうぶんに考えられ、従って予防接種には病気に対して免疫を持った集団をつくることで感染の拡大を防ぐといった目的があるのです。これは予防接種をした本人はもちろん、何らかの理由で予防接種を受けられない人への感染を予防することにもなるため、集団免疫と呼ばれます。
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受けるのを忘れた予防接種への対処方法
「定期接種を受け忘れてしまった」「親の考えで受けさせなかった」など、何らかの事情で国が定める定期接種を対象期間中に受けられないことがあります。後になって接種を希望する時にはどのような方法で対処すればよいのかご案内します。
どのタイミングで相談すればいいの?
うっかり受け忘れた予防接種に気づきやすいタイミングは、何らかの予防接種を受けに医療機関を訪れた際に医療スタッフに指摘されたり、また子どもが保育園・幼稚園・小学校などの集団生活に入る前に記入する書類で気づいたりすることもあります。また、海外に渡航する際に接種漏れが判明することもあるようです。気づいたタイミングで予防接種を受けさせたいと考えるなら保健師さんや医師に相談しましょう。
保健師さんは有効なアドバイスをくれる!
予防接種を受け忘れてしまったら接種期間から時間がたてばたつほど言い出しづらくなりますよね。そんな時は自治体の保健センターの保健師さんに相談してみましょう。保健師さんはママの考えを尊重してくれる人が多いですし、母子に寄り添ったアドバイスをしてくれます。子どもの年齢にあった接種スケジュールやワクチンの容量など詳しく調べてくれることもあります。
具体的なスケジュールはかかりつけ医へ
受け忘れに気づいたらかかりつけの小児科の先生に相談してみましょう。定期接種は0歳からのスタートが多く、対象月齢を過ぎて子どもの年齢が上がると接種してもあまり効果が期待できないこともあります。子どもの年齢に合わせてどのワクチンが必要でどのタイミングで接種するのかといった具体的なスケジュールを医師と相談のうえ決定しましょう。
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高校生男子と中学生女子の母。思春期真っ只中の2人の子育て、まだまだ奮闘中です。
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