赤ちゃんが生まれると、気になることの一つに血液型がありますよね。血液型は、実は生まれてすぐに判定して教えてくれません。入院中に検査をして教えてくれることもありません。昔は教えてくれたよ、とご両親に聞いたことがある人もいると思います。なぜ今は教えてくれないのか、いつ調べればいいのか、そんな疑問にお答えします。
どうして出産時に教えてくれないの?
血液型を知るためには、赤血球の中にある抗原といわれるものと、血清の中にある抗体といわれるもの、この二つのものの型を調べる必要があります。そして、その両方の型が一致することで血液型がわかるのです。この抗原や抗体が新生児のうちは十分に検出することができず、血液型を判定できたとしても、とても精度が低くなってしまうことから、生まれてすぐの血液型の検査は基本的にされていません。
昔は血液型を教えてくれたって本当?
実は30年ほど前までは、先天性の病気を調べるために、新生児のかかとに針を刺し血液を採取する検査が全国的に行われていました。その際に、血液型も調べて教えてくれるということをサービスとして行っていました。しかし、先ほども述べたように、精度が低いために後々トラブルになることが多くなるのでは、という懸念から、現在ではほとんどの病院で実施されなくなったのです。
血液型ってどうやって決まるの?
みなさんがご存じの通り、人の血液型はABO型で表されます。赤血球の中にある代表的な抗原のA型抗原とB型抗原を利用した方法と、血清の中の抗体を利用した方法で調べます。それぞれの結果を照合して、ABO型が判断されます。また、お父さんとお母さんの血液型によって、赤ちゃんの血液型の種類は異なります。
血液型ってどうやって調べるの?
血液型を調べるには、当然のことですが採血が必要になります。以前は耳たぶを傷つけ、少量の血液を採取して検査していましたが、血液が少量だと正確な検査結果がでない恐れもありました。そのため現在は、血管に針を刺したうえで、検査に必要な分の血液を採取する必要があります。また、その際の検査は、保険適用外のため自己負担しなければなりません。
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赤ちゃんの血液型はいつ頃調べるのがいい?
血液型の検査に必要な抗原や抗体が、血液の中で安定してくるのは4歳以降とされています。新生児のうちは大人の3分の1程度しかないのですが、2歳から4歳の間に同等になっていきます。そのため、特段の事情がない限りは、4歳を過ぎてから行うのがいいとされています。
4歳未満で検査するのはいけないの?
血液中の抗原は2歳から4歳で成人と同等になりますが、抗体は生後1年もすれば検出が可能になります。そのため、2歳を過ぎていれば、ある程度信用のおける検査結果が得られるともいわれています。4歳未満で検査をしたからといって、将来必ず血液型が変わってしまう、ということはありません。しかし、可能性はゼロではありませんので、できれば4歳になるのを待って、血液型の検査を受けることをおすすめします。
血液型検査をしないデメリットは?
血液型の検査を受けていないことで、どのようなデメリットがあるのでしょうか。親としてはケガや病気になった時に血液型がわからないことで、処置や治療が遅れることがあるのでは、と心配になりますよね。もし医療機関で血液型が必要になった場合には、必ず検査をしますので、心配には及びません。日常生活においても、血液型が必要になる機会はほとんどありませんよね。血液型を知らないことによるデメリットは、ほとんどないといっても過言ではありません。
血液型を調べる時にかかる費用は?
血液型を調べる際の検査は、保険適用外のため、全て自己負担になります。医療機関によっても異なりますので、一概にはいえませんが、だいたい1000円から3000円前後で受けることができますので、費用はそこまで高くありません。血液型の検査は、小児科や内科で受けることができます。血液型の検査を考えた時には、まずかかりつけの小児科に相談してみてください。
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3歳の男の子の母です。毎日振り回されています。
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