産後も女性が働き続けられる社会を目指すために男性の育休制度が重要視されていますが、政府が出した育児休業取得率の目標基準値には到底およびません。その背景には「パタハラ」が存在することも明らかになってきています。また、育児休業という名目にも関わらず、取得日数が5日だけなんてことも。今回は、男性がしっかりと育休を取得するための対策法をご紹介します。
男性が育休することのメリットとは
育休と聞くと女性のイメージがありますが、本来は働いている人全てが対象の制度です。男性の場合は、赤ちゃんが生まれたその日から育休を取得することができるのですが、複数回に分けて取得することはできません。つまり、子ども1人につき一度までしか育休の制度を使用することができないため注意が必要となります。また、男性の育休のメリットとして以下があげられます。
仕事に対する意欲が向上し、効率化につながる
個人差はありますが、多くの男性が仕事・家事・育児を同時にこなすことは難しく、一方の行動がおろそかになる傾向があります。しかし、育休中は良い意味で仕事を忘れ、家庭に専念することができるので、子どもと長い時間を一緒に過ごすことで父親としての自覚が芽生え、仕事復帰後は意欲が向上します。また、限られた時間の中で良い結果に導く方法を身につけることができるようになるため、仕事の効率化を図ることができます。
育児の大変さを知ることで妻との絆が深まる
育児をしている妻に対し、「昼寝するな」や「家事をサボるな」と言う男性の話はよく耳にしますが、男性も育児をすることで、その大変さを理解してあげることができますよね。出産直後は大抵の家庭は母乳育児をしているので、女性はただでさえ睡眠不足と体調不良になりがち。しかし、男性が全面的にバックアップしてくれることで思いやりが生まれます。二人で育児をすることによって一層夫婦の絆が深まることでしょう。
企業のイメージアップにつながることも
育休をとるということは、その間他の誰かがその職務を担当しなければなりません。出産をする女性だけでなく、そのパートナーである男性に対しても、長期にわたり周りがサポートする風土ができていることの表れでもあります。
現在は従業員数1,000人超の企業に対し、育休取得率の公表を義務化しています。育休取得率が高い企業はイメージが良くなること間違いないでしょう。
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年々増加する男性の育休取得も問題点が
男性の育休取得率は年々増加してはいるものの、なかなか広まらない理由には以下の例があげらます。育休取得後も安心して育児に励むために日頃から会社の人間関係を良好にしておく等、デメリットへの対策を考えましょう。
ママだけじゃない!「パタハラ」って?
パタハラとはパタニティハラスメントの略で、育児に参加する男性に対し、差別的発言をするなどの嫌がらせを行うことです。日本では古くから男性は外で仕事をするものという考えがついてまわっています。そのため男性が育児に参加することの理解ができずパタハラがはじまってしまうので、回避するためには上司だけではなく同僚との人間関係も良好にしておきましょう。
一時的な収入の減少と育休後の出世が見込めない
育休中は、働いていないのですから会社から賃金は支払われません。しかし、そのための育児休業給付金や出産育児手当金という制度があるので申請を忘れずにしましょう。また、育休の取得によって「子どもを理由に会社を休む人」と上司に思われてしまっては重要な仕事は当然任されません。ですので、日頃から会社の人間とのコミュニケーションをとるなどして信頼度を深めておくことが大切です。
同僚への負担が気になってしまう
育休をとってしまえば、自分の仕事を同僚へさせることになるのでもちろん負担がかかってしまいます。しかし、育休を取得する前までに自身の仕事のマニュアルやデータをまとめておく等すれば、代わりに業務を受け持ってくれる同僚も嫌な顔はしないでしょう。文句ばかり、感謝の言葉が言えないなんて人の仕事は引き継ぎたくないものです。
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1歳の息子がいるシングルマザーです。最近は息子とのお菓子作りにはまっています。
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