現在では多くの働くママが取得している時短制度は、法的にも認められた権利ではあります。その一方で、時短ママの陰でさまざまなフォローをしてくれているのは、独身女性社員などをはじめフルタイムで働くスタッフではないでしょうか。今回は、時短ママのいる職場でありがちな裏事情にスポットを当ててみました。
時短で帰るママの仕事はどこへ?
短時間勤務制度は、2009年6月に改正された育児・介護休業法によって義務化されました。企業は3歳未満の子どもを養育する労働者に対し、1日の所定労働時間を6時間とする短時間勤務制度を設けなければなりません。では、時短制度を利用している時短ママの仕事はどこへ振り分けられているのでしょう?
独身女性社員にまわっていくことも
企業や仕事内容によってさまざまですが、早く帰るママの後を引き継ぐのは自然と通常勤務のスタッフになることも多く、独身女性社員にまわることも。職場環境や現在の社会情勢によって、時短ママが着実に増えている企業も多いです。
なかには、チーム全体の半数が時短ママのことも。そうなると、自然と仕事量が増えるのは独身女性社員。法的に認められているので文句は言えないし、相手が管理職であればなおさらです。時には夫婦で時短を利用するご家庭もあり、自然としわ寄せがいくのは独身のスタッフになってしまう職場もあるのです。
時短スタッフの仕事量は企業によってさまざま
企業の考え方によってさまざまですが、時短でも一般社員と同じ仕事量である資生堂や、時短ということで仕事のボリュームが少なく調整されている企業もあります。そもそも時短制度を利用することで、通常の賃金の2~4割程度がカットされるなど、企業によって定められています。給与が差し引かれているのだからと、開き直っている時短ママもいるかもしれません。けれど、その分の仕事は誰かが受け持っているという現実を、見て見ぬふりはできないでしょう。いつでもどこでも誰にでも謙虚、感謝の気持ちを忘れずに仕事をこなしていきたいですね。
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時短勤務ママが気をつけたいこの一言!
時短勤務のママは、仕事に加えて家事に育児にフル回転!気づかぬうちに、周りへの心づかいを忘れてしまっていることがあるかもしれません。制度で守られているからといっても『時短が当たり前』とう態度では周囲の配慮にかけてしまいます。次は注意しておきたい三つの言葉と忘れてはいけない感謝の言葉をご紹介します。
仕事だけに集中できていいね!
「仕事だけ」という限定された言い方をするのはよろしくありません。私は「仕事だけ」ではなくて、子どもや夫のことがあるからと、暗に家庭があることへの配慮を望んでいるようにもとられてしまいます。それぞれの生活スタイルが全く異なりますし、相手にとって仕事以外にもさまざまな事情があることでしょう。相手を傷つける発言にもなるので、注意しておきたいです。
時間がないのでできません
「時間がない」という理由で仕事を断られると、独身女性社員も思わず「ムッ」としてしまうことでしょう。どんな人間だって、時間は1日24時間しかありません。時短で、家事や育児があるから時間がない、といって仕事を中途半端にしてしまってはいけません。真面目に頑張っている他の時短ママにも、矛先が向いてしまうかも。
仕事と家事・育児の両立は大変で…!
ときどきありがちなのが、自分から「両立は大変なの!」とアピールしまくること。確かに大変かもしれませんし、はじめのうちは同情してくれる人もいるかもしれません。しかし、それがたびたび重なれば、聞いている相手もうんざりしてしまいます。
さりげない行動に感謝の気持ちを込めて
忙しさにかまけていると、ついつい自己中心的になりがちです。そんな時こそまわりを見て。殺伐としていたとしても明るくポジティブに、「すみません」と謝るのではなく「ありがとうございます」と感謝の言葉を伝えましょう。ネガティブな雰囲気はいい印象を与えません。日頃の感謝を込めて笑顔で接し、できる時にはフォローして助け合う気持ちが職場環境をよりよくしてくれます。
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長男(小1 )・次男(年中)の二児を子育て中。総務・人事・経理などの事務職に従事し、産休・育休ののちに離職。その後フリーライターとして、出産育児・ビジネス・働き方関連・就職転職・地方創生など幅広いテーマを執筆しながら早4年目に突入しました。
男の子2人の育児に翻弄されつつも、我が子には「思いやりのある子・人の痛みのわかる子」になってほしいと願いながら慌ただしい毎日を過ごしています。
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