専業主婦とパート主婦でもらう年金の差は?
専業主婦とパートで働く主婦では、それぞれもらえる年金の差はどれぐらいあるのでしょうか。ここでは、夫が会社員の場合において、専業主婦と厚生年金に加入するパートで働く主婦がそれぞれもらえる年金額を比べてみましょう。
専業主婦・扶養範囲内のパート主婦
夫が会社員の場合、以下のいずれかの条件に当てはまる主婦が65歳以降にもらえる年金は、国民年金加入者がもらえる老齢基礎年金のみです(結婚前に厚生年金に加入していれば、加入期間と支払った保険料に応じて老齢厚生年金が加算されます)。
- 専業主婦
- 年収130万円未満で、厚生年金への加入義務がないパート主婦
参考までに、令和4年度の月額老齢基礎年金は6万4,816円です。なお、この金額は受給期間が40年間ある場合に受け取れる最大額です。なお、昨年度よりも最大支給額が0.4%少なくなっており、現在、30歳の人が65歳以降にもらえる年金の額がいくらになるかはわかりません。
自分で厚生年金に加入するパート主婦
上述した条件を満たし、自分で厚生年金に加入しなければならないパート主婦の場合、老齢基礎年金に加えて老年厚生年金も受け取ることができます。
たとえば、月収8万8,000円で厚生年金に20年間加入し、毎月約8,000円の保険料を支払った場合(保険料は約1万6,000円ですが、勤務先と折半)、老齢基礎年金に加えて毎月9,700円の老齢厚生年金が上乗せされます。
夫が会社員の場合、専業主婦や扶養範囲内で働いているときは第2号被保険者であったため、自身が保険料を納める必要はありませんでした。収入が増えると8,000円の保険料を毎月払う必要がありますが、老後には専業主婦などに比べて毎月9,700円多く年金を受け取ることができます。
おわりに
専業主婦と厚生年金に加入するパート主婦を比べた場合、厚生年金に加入する期間や月収に応じて、老後にもらえる年金が増えます。
令和4年10月から加入条件が変更になったため、多くのパート主婦が厚生年金に加入することになりそうです。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。ご了承ください。
老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額:日本年金機構
令和4年4月分からの年金額等について:日本年金機構
国民年金保険料:日本年金機構
令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和4年度版):日本年金機構
令和4年10月からの短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大
社会保険の加入対象が広がっています。:政府広報オンライン
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企業取材や社史制作をメインに、子供の出産を機に教育や会計などの記事も手がけています。家族は小学生高学年の娘、夫。関心事は教育やライフプランのことなど。「これからの時代を生きるために必要な力って何?」をテーマに、日々考えています。
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