最近芸能人で海外出産をしたという方の話題を耳にするようになりました。加藤あいさんや加藤ローサさん、長谷川潤さん、小雪さんなどが海外で出産しています。一般の私たちでの海外出産は可能なのでしょうか。海外出産を希望する場合、さまざまな手続きや費用のこと、日本との違いやメリットなど、海外出産に関する疑問を解説します。
海外出産、どんな理由で希望するの?
海外での出産を希望する人は、どんな理由があって希望するのでしょうか。旦那さんが海外赴任のため帯同している、ご両親が海外にいてそちらで安心して出産したいなどの理由の他にも、『国によってはその国の国籍が取得できるから』、『その国で両親の永住権が取得しやすくなるから』、などの理由を挙げる人もいるようです。その場合、保険はどうなるのでしょうか。
海外に駐在中の人、またはその家族の保険は?
日本の会社から海外に赴任している場合には、日本の健康保険の適用を受けることができます。また、日本国内で健康保険が適用される範囲内の治療であれば、出産時の療養費の払いもどしを受けることができます。日本で加入できる駐在員のために、海外旅行保険もありますが、出産については対象外となるため、赴任先の医療保険などに加入することを検討しましょう。
国際結婚をして、相手の国で出産する場合、保険は?
相手の国に長く住む予定で渡航し出産する場合、基本的にはその国の医療制度が適用されます。ただし、出産する本人が日本の健康保険の任意継続をしており、本人が退職して6カ月以内に出産をする場合は、勤務していた会社の健康保険で海外療養費を請求することができます。相手の国によっては、健康保険制度が整備されてなかったりすることがあるため、事前の調査が必須になります。
海外出産が目的の場合、保険は?
出産を目的とした渡航について入国を拒否している国もあります。一般的な海外旅行保険に加入していたとしても、出産に関して給付金は対象外になります。そのため、出産費用・診察料・入院費用は、一度全額を自費で支払わなければなりません。もし緊急手術など、特別な処置をした場合などには、さらに医療費が高額になります。
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海外で出産した場合、国籍はどうなるの?
国籍の取得は、その国が何に基づいて国籍を決めているかによって異なります。日本では、日本国民になるには、出生時に父または母が日本国民であること、とされています。血統主義といい、両親のどちらかがその国の国籍を有していることが必要です。アメリカやカナダでは、子どもが生まれたと同時にその国の国籍を取得できる出生地主義を採用しています。
両方の国籍が取れる場合もあるってこと?
もし仮に、海外出産した国が出生地主義を採用している場合、子どもは生まれた時からその国の国籍を持っています。そして日本の国籍法により、外国で産まれた日本人の子も生まれた時に日本国籍を持っています。このように出生地主義を採用している国で出産した場合には、両方の国の国籍を取得した状態になり、いわゆる二重国籍の状態になっています。
両方の国籍を持っているとどうなるの?
日本の法律では、日本とそれ以外の国の国籍を持っている二重国籍は認められていません。しかし、実際に2つの国の国籍を取得している場合には、「日本国籍を留保する」ことができます。これは、日本国籍の他に他の国の国籍を取得している場合、国籍の選択の期限である22歳までは日本国籍を持ったままにすることができる権利です。
日本国籍の留保をするにはどうしたらいいの?
日本国籍の留保は、出生届に留保する旨を記載し、意思表示することが必要です。海外で出産した場合の出生届は、3カ月以内に提出することとされています。日本国籍を留保することで、22歳になるまでは、両方の国の社会保障が受けられ、学校を選ぶ際にビザが必要ない、国籍を有する国に長期滞在する場合に保護者のビザが取りやすいなどのメリットがあります。
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3歳の男の子の母です。毎日振り回されています。
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