子どもを保育園に預けることができて、産休や育休から復帰してホッと息をついたのもつかの間、子どもが熱を出したりケガをしたりして、保育園から呼び出されることもしばしば…。そしていつの間にか有給の残日数があと少しに。うまく有給をやりくりして、仕事と家庭の両方を充実させるにはどのようにしたらよいのでしょうか?
保育園に預ける前に把握しておくこと
近年の保育園不足、待機児童が多いことはニュースでも知っている方は多いのではないでしょうか。保育園を探す活動のことを「保活」といったりします。仕事をするためには、保育園に入れることも大切ですが、保育園に入れたあとの方が大切ですよ。
有給休暇とは何かおさらいしましょう
有給(有休)とは、賃金が保障された休暇を週休日とは別に付与することによって、労働者の心身の健康を図ることを目的とするものです。雇用主が「有給休暇は認めません」ということは労働者の権利の侵害になるので認められていません。しかし、好き勝手に休まれては雇用主も困りますので、長期に有休を取るときには事前申請が必要ですし、子どもの発熱など突発的に有休を取る場合も早急に申請が必要です。
産休・育休から復帰後の有給は?
有給の付与基準は入社日から6カ月後に発生し、毎年、基準日に規定の有給日数が付与されます。産休・育児休暇中でも労働していることになりますので基準日は変わりません。つまり、昨年度丸々育児休暇を取っていて、今年の基準日を過ぎて復帰したという方は、昨年度と本年度の有休がもらえます。産休・育児休暇中だったからと休暇中の有給を出さないという雇用主は違法になります。
【育児休暇復帰後の有休残日数の考え方】例1:有給を残して育児休暇を開始した場合
例2:有給を残さないで育児休暇を開始した場合
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育児休暇復帰後は子どもの体調で会社を休むことが多いことを想定すると育児休暇を開始する際にはある程度の有給を残しておいた方がよいかもしれません。
産休や育休前にできるだけ有給を残しておこう
子どもの予防接種や乳幼児健診は大抵平日に行われます。また、発熱などの子どもの体調不良で、多いときには週に1回ペースで保育園からお迎えの連絡が来ることもあります。子どもは体調が悪化し始めると進行が早く、突然入院となるケースも珍しくありません。自分が思っていたより有給を消化してしまったという母親は多いので、先述したようにできるだけ多く有給を残して産休や育休に入るのが賢明です。
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有休を取らないように工夫しましょう
労働者の権利として与えられている有給が不足すると、欠勤扱いになってしまいます。欠勤扱いになると不当に休んだと判断されて査定に影響が生じ、減給や最悪の場合解雇されてしまうことも。どのようにして有給をやりくりするとよいのでしょうか。詳しく紹介していきます。
症状が軽いうちに医療機関を受診
くしゃみや鼻水、咳など、風邪の症状が軽いうちに医療機関を受診して薬を処方してもらうことが大切です。乳幼児医療費助成制度により、小学校へ上がる前までは医療費が無料や一部負担金のみという自治体も多くあります。お友だちにうつす前に受診して、お薬を飲ませて早く治すことが、保育園を休ませないための第一歩です。
半日休暇(半休)をうまく使って0.5カウント
半休のメリットとしては有給が半分のカウントになるので、1日休むより職場に迷惑をかけなくてすみます。1日子どもを休ませなければならない場合、例えば午前中医療機関を受診して、午後は病児保育や祖父母に預けて出勤ということもできます。または、旦那さんと午前と午後で交代する案もおすすめです。いきなり1日休むという選択をするのではなく、半休ですませられないか考えてみるのもいいかもしれません。
有給休暇だけではありません、看護休暇ご存じですか?
看護休暇は、小学校就学前の子を養育する労働者が1年間に5日(子どもが2人以上は10日)まで取ることができます。育児・介護休業法にて定められている看護休暇ですが有効に活用している人は少ないようです。有給休暇と同様に看護休暇を取得したからといって査定には響きません。しかし、看護休暇中の給料のありなしは定められていないため、雇用主によっては看護休暇中は給料が出ない可能性もあります。
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高校生男子と中学生女子の母。思春期真っ只中の2人の子育て、まだまだ奮闘中です。
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