夫婦で年が離れている年の差婚。世代が違うぶんお互いを尊重して助け合う、おしどり夫婦を思い浮かべますが…。実は離婚率が高いという噂を耳にしたことはありませんか?
今回は年の差婚の離婚率について、各種データ・統計をもとにその真偽を確かめたいと思います。身近に年の差婚のカップルがいる方、あるいはご自身が年の差婚の方、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
日本は離婚が多い?少ない?気になる離婚率の話
三船美佳さんと高橋ジョージさん。篠原涼子さんと市村正親さん。芸能界でも仲睦まじい年の差夫婦として知られていたビッグカップルが離婚に至っています。年の差婚だからこそお互いを大切にしたり、補い合ったりできる。そんなイメージを抱いてきましたが、人生何があるか分からないものです。
おしどり夫婦と呼ばれても離婚に至ってしまう、こんな展開はありがちなのでしょうか?年の差婚にクローズアップする前に、まずは日本の離婚率について全般的なデータを見ていきましょう。
子持ち夫婦も例外じゃない!年間21万のカップルが離婚へ
内閣府がまとめた”結婚と家族をめぐる基礎データ”によると『離婚件数は、1960年代と比較して大幅に増加。』『近年は、年間60万件の婚姻件数に対し、離婚件数は年間21万件。』とのこと。これと同時に、親が離婚した未成年の子どもの数も増加傾向。そして新たに結婚するカップルに占める再婚者の割合も増えているそうです。
まさに3組に1組が離婚する時代。かつて「子は鎹(かすがい)」と言われ、子どもがいると離婚しにくいイメージがありました。しかし今では、子どもの成人を待たずに訳あって離婚する夫婦も珍しくありません。
日本の離婚率は高い?低い?海外との比較
この半世紀で急上昇した日本の離婚率。世界的に見ればどの程度の水準なのでしょうか。一般的に離婚率は1,000人あたりの離婚する人の数、「人口千体」で比較されます。厚労省の2020年のまとめによると、日本の『離婚件数は19万3251組で、前年の20万8496組より1万 5245組減少し、離婚率(人口千対)は1.57』 と報告されています。
一方、アメリカの疾病予防管理センター(CDC)の情報によると、2019年時点での離婚率は2.7。つまり1ポイント以上、日本より高いことが示されています。
さらにヨーロッパのデータをEUの統計局から読み取ると、こちらは国によってまちまち。イタリアは1.4、ドイツ1.8、フランス1.9で、日本と大差はありません。しかし福祉国家として知られるスウェーデンは2.5、フィンランドは2.4と高い水準です。以上をまとめると、日本の離婚率は世界の中で目立って高いというほどではないものの、決して低くはないようです。
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年の差婚の離婚率は高い?年の差カップルのデータをチェック
さて、ここからは気になる年の差婚の離婚率に迫っていきたいと思います。生まれる夫婦関係もあれば、消滅する婚姻もある。人それぞれとは分かりつつも、年齢差が影響を与えるのか?気になりますよね。年の差婚にクローズアップしたデータは少ないものの、ある調査では離婚と年齢差の関連性が示されています。早速見ていきましょう。
5歳以上の年の差婚は離婚率が高い⁉
株式会社アシロが離婚経験者200名を対象に実施した調査によると、年の差婚の夫婦は年の差が少ない夫婦と比較して、2倍ほど離婚率が高かったそうです。年の差が5歳未満の夫婦の離婚率が15.2%であるのに対し、5歳以上の年の差婚では離婚率が33.3%という結果。
しかし、年の差が広ければ広いほど離婚に結び付くかというと、そうではありません。10歳差以上の夫婦では離婚率が低いことも示されました。この調査では回答者から見て「5歳年下」と「6歳年下」の夫婦がもっとも離婚率が高い結果。偶然なのか、この5歳差、6歳差という数字に何か理由があるのか。答えはありませんが気になるところです。
実は年の差婚は再婚組も多い
ニッセイ基礎研究所が年の差婚についてまとめた、こんなデータもあります。『年齢差を問わない結婚全体では4組に1組が再婚者含みの結婚であるが、年齢格差婚にしぼってみると、夫年齢格差婚のケースの2組に1組、妻年齢格差婚の5組に2組が再婚者含みの結婚となっていることがわかる。』…つまり一般的に4件に1件の結婚は再婚者を含みますが、年の差婚に絞ると再婚者の割合がアップするということです。
中でも目立って多いのは、夫側が再婚者で年上のケース。すでに結婚と離婚を経て人生経験が豊富なバツイチ男性。そんな年上の彼に魅力を感じて結婚…といったストーリーが想像できます。
しかし、再婚の離婚率は初婚よりも高い、というのもさまざまな国のデータでいわれています。もちろん全ての年の差婚に当てはまることではありませんが、見過ごせない要因といえるでしょう。
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30代、保育士。夫と未就学児の長男・小学生の長女の4人家族。初めての出産で分娩トラブル、乳腺炎、産後クライシス、保活失敗など…数々の「洗礼」を受けた経験から『特別なことをするのではなく、地に足の着いた育児』をモットーに、日々奮闘しています。現在は認定こども園で働く傍ら、ライター業にも従事。
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