ロスジェネ世代の子育て面での現状は?
ロスジェネ世代は結婚している人も多く、そのうち8割は子どもがいます。つまり、子育て真っただ中の世代なのです。そこで、ロスジェネ世代の子育て面での現状についてもご紹介していきましょう。
妻も働くので子どもと過ごす時間が減る
ロスジェネ世代は、共働きをしている家庭が多いです。つまり、妻も働きに行くため、子どもはその間保育施設や学童に預けられています。本当は子どもと一緒に過ごしたいのに、家計のために働かなければならず、残念な思いをしているお母さんは少なくありません。また、子どもの預け先は時間が限られており、時間を超えると追加料金がかかるところもあるため、お母さんは時間にきっちり仕事を終わらせようと、必死にならなくてはいけないデメリットもあります。
子どもが原因で契約を切られることも
妻が派遣やアルバイトなどの仕事に就いている場合、子どもができることで契約を切られてしまったというケースもあるそうです。また、子どもが熱を出して保育園に迎えに行かなくてはいけなくなって早退をすることが続いたり、子どものインフルエンザで長期休みを取ったりしたことが原因となって解雇されてしまうことも。女性は子どもができると、特に仕事面に影響が出やすいですから、厳しい経験をすることが多いようです。
経済的事情で子どもの進路が限られてしまう
ロスジェネ世代の苦労は今だけではなく、数年先も続くかもしれません。もし貯金ができなかった場合、子どもを大学に行かせることができず、進路を諦めさせなければいけないことも考えられるのです。もちろん、コツコツ教育費を貯めておけば良いのですが、給料によってはそれも難しい場合もあるでしょう。経済的事情で子どもの未来を狭めてしまうのは、親として辛いですよね。
おわりに
ロスジェネ世代を直訳すると「失われた世代」。バブル崩壊後に就活をした世代のことです。当時、企業が積極的に新卒を採用しなかったことから、正規の職に就けず、今も低賃金で働いている人が多くいます。また、家庭を持ち子どもがいる世代も多く、子育てに影響が出ている家庭もあります。昔の出来事が、今でも一つの世代を苦しい状況に立たせていることが伺えます。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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