子どもも育って夫婦で過ごす時間が増えた。そんな時に迷うのが「夫婦の寝室は別にするか、同室にするか」という問題かもしれません。また、子ども部屋に空きが出たことで、寝室を別にするか検討されている方もいることでしょう。
今回は、世間の夫婦の寝室事情、寝室を同室にするメリットやデメリット、寝室を同室にしても快適に眠れるアイデアなどについて、ご紹介します。
子育て後でも夫婦の寝室は同室にしたほうがいい?
結論から言うと、子育て後であっても夫婦の寝室は同室にした方がいいでしょう。なぜなら、夫婦が寝室を同室にすることによって、沢山のメリットがあるからです。まずは世の中の夫婦が寝室をどのように利用しているのかを、実際に行われたアンケートを参考にしながら見ていきましょう。
寝室は別室?同室?世間の夫婦はどれくらいの割合?
あるメディアサイトが既婚者を対象に行ったアンケートによると、寝室を夫婦同室にしているという方は全体の68.8%、別室にしているという方は27.6%、その他3.6%という結果が出ています。このことから見てみても、世間では寝室を夫婦同室で利用している方が大半ということが分かります。
夫婦の寝室別室はいつからはじまる?
既婚者全体で見てみると半数以上が寝室を同室としていますが、メディアサイトSのアンケートを年齢別に見てみると、寝室を別室にしている方の割合が少しずつ変化していることが見えてきます。
年代別の結果をみてみると夫婦同室を利用している20代の夫婦は約91.7%、30代は72.9%、40代以上は63.6%、50代は63%となっています。年齢を重ねるごとに、夫婦の寝室を分ける割合は増加傾向にあることがわかりますね。
夫婦の寝室を別室とする割合が増えだす年代は40代~50代、まさに子どもが家から巣立った「子育て後」がきっかけになっていることが分かりますね。
「子育て後も夫婦円満」という方の多くは寝室を夫婦同室にしている
一方で子どもが巣立ってからも特に夫婦の寝室を分けることはせず、夫婦同室で過ごしているという方も多くいます。また子育て後になっても、夫婦円満という方の多くは、寝室を夫婦同室にしているという調査結果も出ているのです。
夫婦別室での寝室は離婚率が高まる、離婚のサインと言われることがありますが、実際に夫婦別室での寝室を利用している方の全てが、夫婦仲が悪いというわけではありません。
お互いのプライベート確保のためということもありますが、年齢を重ねるにつれて体力が衰えて眠りが浅くなってくる傾向がでてくるため、睡眠の質を向上させる目的のために、寝室を別にしている場合も多いのです。
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夫婦の寝室を同室にするメリットとデメリット
もし、子育て後も健康的で夫婦円満でいたいのであれば、できれば夫婦の寝室は同室にすることをおすすめします。なぜなら夫婦の寝室を同室にすることは、健康面や夫婦関係にあらゆるメリットをもたらしてくれるからです。
ここでは、夫婦が寝室を同室にするメリットやデメリット、デメリットの改善方法について、お伝えします。
婚歴が長いほど一緒に寝るべき?夫婦同室のメリット
夫婦の寝室を同室にすると、次のようなメリットがあります。
夫婦仲のコミュニケーションがとりやすくなる
夫婦が同じ寝室を利用すると、寝る前にその日にあった出来事や心の内を話し合う機会が増えます。普段は忙しくてゆっくり会話が出来ないという方の中には、寝る前のひとときのコミュニケーションを大切にしているという場合もあるのです。
相手の体調の変化に気付きやすい
毎日パートナーの隣で寝ていると、いびきや呼吸、寝相、眠りの深さなどから、相手の体調の変化に敏感に気付くことができます。特に、子育て後の40代以上の世代の方は、健康面も気になりだす頃なので、些細な身体の変化も見逃さないようにしたいものです。
一緒に眠ることはスキンシップの一環にもなる
年齢を重ねると、若い頃のようにベタベタすることは少なくなってしまいます。しかし、相手の体温を感じるくらい傍に近づけるのは睡眠時くらいではないでしょうか?隣同士で眠ることはスキンシップ代わりになり、夫婦の信頼感を高めてくれることでしょう。
落ち着く、心の安らぎになる
パートナーが隣で寝ていると、脳内から「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンという物質が分泌されると言われています。相手が隣で寝ていることで、心が落ち着き、心の安らぎになるのです。
どうしても一緒は難しい?夫婦同室のデメリット
中には、夫婦仲は悪くないけれど、やむを得ない理由で寝室を別にしている夫婦もいます。それは、次のようなデメリットが原因になっているとされています。
睡眠を妨害されることがある
パートナーの寝返り、いびき、寝言などで睡眠を妨害さることがあります。眠る時間が違うことで、眠っている相手を起こしてしまう可能性があるでしょう。夫婦でライフスタイルが異なるという方は、寝室を別に設けている場合が多いです。
体感温度が違う場合、体調を崩しやすい
同じ室温でも、暑く感じる人と寒く感じる人がいます。夫婦で体感温度が違う場合には、クーラーの温度設定や寝具選びにも影響してくるでしょう。自分に合わない温度設定の場合は睡眠の質が低下するだけでなく、体調を崩してしまうこともあります。
デメリットも対策さえすれば問題ないかも?
夫婦の寝室を同室にするデメリットを挙げましたが、デメリットは寝室のレイアウトやベッドの設置方法で、ある程度の改善をすることができます。
睡眠を妨害されることに対する対策
相手の寝返り、いびき、寝相による睡眠妨害に対する対策としては、
- ダブルベッドの場合はシングルベッド2台に変える(振動しにくい)
- いびきをかくパートナーに横向きで寝てもらう(いびき防止に効果的)
- 耳栓をして眠る
等の対策があります。根本的にいびきを治すには、「いびき外来」を利用する方法も。
体感温度の違いに対する対策
夫婦で体感温度に違いがある場合は、
- エアコンの風が当たる位置を工夫してインテリアのレイアウトを決める
- 寝具や寝巻を工夫する
- 寒い場合は余分な寝具を傍に出しておく
などがあります。多くは温度調節器具の利用方法を工夫することで対策できます。
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福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。《精神保健福祉士・社会福祉士》
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