なんと既婚者の47・2%はセックスレスという驚きの事実があるのです。この事実を詳しくみてみると、既婚者のセックスレスには出産が大きく関わっているようです。そして、セックスレスは現代社会が抱える問題にも関連があるかもしれません。今回は、「既婚者の47・2%がセックスレス」という驚きの事実と出産、さらにこの事実に関連する社会問題についてお話します。
既婚者の47・2%がセックスレス?
既婚者の47・2%ですから約半数がセックスレスということですね。既婚者といっても年齢はさまざまですし、セックスレスになった理由が同じであるとは考えられません。まずは「既婚者の47・2%はセックスレス」という事実について詳しくみてみましょう。
既婚者のセックスレスに関する調査
「既婚者の47・2%はセックスレス」という事実は、結婚している16~49歳の男女を対象にした「日本家族計画協会」の2016年の調査の結果です。男女別にみると男性47・3%、女性47・1%で、さらに年齢別では45~49歳が最も高い結果となり、どちらも男女差はほとんどありませんでした。
セックスレスとはどんな状況のことなのでしょうか
日本性科学会によると、セックスレスとは「特殊な事情が認められないにもかかわらず、カップルの合意した性交あるいはセクシャル・コンタクトが1カ月以上なく、その後も長期にわたることが予想される場合」と定義されています。1カ月という期間が定義されていますが、セックスレスと感じる期間は人によって異なり、男性もしくは女性がセックスを望んでいるにもかかわらずセックスできない場合をセックスレスということが多いようです。
セックスレスになる理由って何?
日本家族計画協会がセックスレスになる理由を男女別に調査したところ、女性では「面倒くさい」(22・3%)、「出産後何となく」(20・1%)が多く、男性では「仕事で疲れている」(35・2%)という理由が圧倒的に多い結果でした。
男女でセックスレスの理由が異なっているところが興味深いですね。これがどうしてなのでしょうか?女性の場合、のちに触れる「出産後の身体の変化」が関係していそうです。
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出産後にセックスレスになるということ
出産後の女性の体は、基本的には「産後の1カ月健診」で特に問題がなければセックスを再開してもいいといわれれることが多いです。しかし、出産と出産後の不慣れで不規則な生活により女性は心身ともに疲労困憊(こんぱい)です。では具体的には女性の身体と出産後の生活環境において、どのような変化がセックスレスに関係するのでしょうか。
出産後に変化する女性の「身体」との関係1
出産後の女性の体内は、急激に変化します。特にホルモンバランスが今までと変わってくるのです。卵胞を育てたり神経を安定させていたりする「エストロゲン」の分泌量が減り、その代わりに「プロラクチン」という授乳の際分泌されるホルモンが優勢になります。このプロラクチンは、性欲を減退させる働きがあり、これによってセックスレスになってしまうという危険性があるのです。
出産後に変化する女性の「身体」との関係2
初産の場合に会陰切開ことは少なくはないようですが、出産の際に会陰切開をした場合でも、傷は約1カ月で治ることが多いようです。「産後の1カ月健診」で問題がなければセックスをしてもよいのですが、セックスをすることで傷口が痛むのではないか、傷口が開いてしまうのではないかといった不安を持つ女性は多く、このような不安が産後の「セックスレス」につながることもあります。
出産後に変化する生活環境が関係
出産後はなれない育児や夜間の授乳などにより、慢性的に疲れがたまり睡眠不足にもなりますよね。そのような状況ではセックスをするよりも身体を休めたいという気持ちが強くなります。また、眠っている赤ちゃんが起きてしまうのではないかと気になってしまい、セックスをする気持ちになれない女性も少なくありません。そして、赤ちゃんいる空間でセックスすることに対する罪悪感や嫌悪感を持つ女性もいます。そのような心境でセックスをすることで女性は痛みを感じてしまい、精神的にセックスをしたいと思えず、それがセックスレスにつながってしまいます。
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