出産のための入院で用意するように指示されることの多い産褥ショーツ。産後のケアにとても便利なアイテムです。しかし、使用する時期が限られることもあって、購入するかどうか考えてしまっている人もいるのではないでしょうか。産褥ショーツは必要なのか、生理用ショーツなどで代用は可能なのか、みていきましょう。
産後すぐに、あると重宝する産褥ショーツ
産褥ショーツは、主に産後すぐの時期に使います。使う期間はそれほど長くありませんが、用意しておくととても役に立ちます。筆者は必要性を感じることができずに事前に用意していなかったのですが、出産時に入院グッズとしてもらった一式の中に入っていて、産後、特に入院中はとても助かりました。
産褥ショーツって?何のために使うの?
産褥ショーツは、防水や撥水(はっすい)の加工がされた産後用のショーツです。クロッチの部分に面ファスナーがついていて、開閉できるようになっています。産褥ショーツが役立つのは、悪露(おろ)の手当です。出産直後から、生理の経血のような悪露が大量に出ます。人によって差はありますが、出産後3日間くらいは暗赤色をした悪露が大量に出ることが多いです。そのため厚い産褥パッドを当ててケアしますが、産後すぐは看護師さんにパッドの交換や悪露のチェックをしてもらいます。クロッチ部分が開閉する産褥ショーツは、ベッドに寝たままでショーツを脱がずに悪露(おろ)の手当や診察ができるので、とても便利なのです。筆者は分娩時に会陰裂傷してしまい、しばらく傷口が傷んで思うように動けませんでした。看護師さんに随分お世話になってしまいましたが、産褥ショーツがなければもっと体に負担がかかっていたかもしれません。
産褥(さんじょく)ショーツにはどのようなものがあるの?
産褥ショーツには、大きく2種類のものがあります。
一つはスタンダードなタイプです。股の部分(クロッチ)が開閉できるようになっています。もう一つは全開タイプと呼ばれるものです。クロッチ部分だけでなく、サイドからも開閉できるようになっています。2種類とも自然分娩(経膣分娩)、帝王切開分娩、どちらの場合でも使えます。ベッドに寝たままの状態で術後のおなかの状態を確認できるため、特に予定帝王切開の場合にはあらかじめ全開タイプの産褥ショーツを用意しておくことをおすすめします。
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産褥ショーツは、ほかのもので代用可能?
先輩ママの中には、産褥ショーツを産後の3日間ほどしか使わなかったという人もいます。数日間程度しか使わないのであれば、産褥ショーツをほかの下着で代用できないかと考えてしまいますよね。生理用ショーツで代用することはできないのでしょうか。
産褥ショーツと生理用ショーツとの違いは?
産褥ショーツと生理用ショーツ、一番の違いはつくりの大きさです。出産したとはいえ、産後はまだ子宮が元の大きさに戻っておらず、おなかが大きいまま。産褥ショーツはその大きなおなかに合ったつくりになっています。クロッチ部分に防水加工が施されている点は、産褥ショーツも生理用ショーツも同じです。しかし、防水布や撥水(はっすい)布がついた部分は、産褥ショーツのほうが広くなっています。商品によっては背中近くまで防水が効いているものもあり、産後、長時間寝たままの姿勢であっても悪露が漏れてしまわないようになっていて安心です。
生理用ショーツで代用することは可能?
産褥(さんじょく)ショーツを生理用ショーツで代用することは、可能です。しかし、生理用ショーツでは対応しきれず、産褥ショーツが必要な場合のほうが多いかもしれません。前記したように、出産後体力が戻るまでの間は、看護師さんに悪露の手当や会陰の消毒などのケアをしてもらうことになります。産褥パッドを交換するにも、会陰やおなかなど傷の状態をチェックするにも、生理用ショーツではそのつどショーツを脱がなくてはなりません。とりわけ帝王切開の後はしばらく傷口が痛むために、その度にお尻を浮かせるなどをして動くのは大変です。産褥ショーツはクロッチ部分が開閉するので、寝たままでもケアや検診などに対応でき、負担が少なくすみます。悪露の量が少なくなってきてからは代用が可能になりますが、産後すぐの悪露が多い時期には産褥ショーツを使用することをおすすめします。
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メンタルコーチとwebライターの兼業をしている40代ワーママです。夫と息子との3人家族。東京生まれ東京育ちの大阪府民です。電車と食べることとヘンテコな踊りと絵本が大好きな、まもなく5歳の息子のお蔭で親として日々成長中です。息子が寝る前に習慣としてつづけてきた絵本の読み聞かせが、もうすぐ通算650冊になります。
Mme_barbon(マダムバルボン)は息子が好きだった絵本『ワニのバルボン』シリーズが由来です。
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